高市政権の外国人政策強化
2025/10/23
最新記事
佐野家は三河以来の譜代の旗本で、代々江戸城の警固や将軍の警固に当たる番士を務めていた 。禄が少なくくすぶっていた佐野政言へ意次の側近・井上伊織が「意次はあなたの祖父様とは 親しかった。佐野家の家系図を見たい」と何度か言ってきたので持参したが、それが何日経っ ても一向に返却されなかった――これが直接の動機とされている。 大河『べらぼう』の劇中では、その家系図を意次がかたわらの池に投げ捨てるシーンがあった が、当時の家系図は今とは比べ物にならぬほど重要であり、家の誇りにも関わることだった。 しかし、よりによって江戸城内、殿中において切腹覚悟で凶行に及ぶ動機としては、いささか 釣り合わない。実は過去をさかのぼると田沼家は佐野家の家来筋であり、立場が逆転した当時の 状況を面白く思っていなかった――という説もあるが、確たる証拠はない。 しかも、暗殺直後に政言が差し出した「言上書」は焼き捨てられているのに、政言が書いたとさ れる18項目もの「田沼の悪事」が世に喧伝された。中身は「私欲を欲しいままにした」「えこ ひいきで役人を出世させた」などなど誰でも書けるような代物である。 そもそも、ターゲットがなぜ意次ではなく意知なのか。何度も狙ったが実行場所がうまく選べ ず、そうこうするうちにこの日を迎えたという政言は、息子の方を選んだ理由として「武士の 遺恨は格別だから」としか言葉を残していない。 このとき、江戸市中でよまれた落首に面白いものがある。 「鉢植えて/梅が桜と咲く花を/たれたきつけて/佐野に斬らせた」――そこにどんな意味が込め られているのか。(つづく)
2025.07.03
2025.07.03
AIに人間の仕事が奪われる。その現在地として、既に英国では3分の1が奪われていると日刊紙の『タイムズ』が報じた。 それによれば、英国のある求人求職サイトが分析したところでは、22年11月にChatGPTが登場してから今年5月までに、大卒、見習い、インターンなどの初級レベルの求人が31.9%減少。これはこのところ全雇用数は連続して増えているのと逆行していて、中でも小売りは78.2%も減少、これに物流、倉庫、管理部門などが続いたそうで、まさにAIがマッチングする職種で減っているようだ。 AIの急速な進歩と浸透は不可避な状況で、もちろん対岸の火事などとは言っていられない。日本企業でもAIを導入して、とりわけバックオフィスを省力化。生産性を上げる「AIエージェント」と呼ばれるサービスが次々と発表され、25年は「AIエージェント元年」などとも言われている。 「国内ではIT関連大手の富士通、NEC、NTTデータグループなどがこのサービスの提供を開始しています。生成AIは人間の指示によってコンテンツを作成するものですが、AIエージェントは、やはり人間が設定した目的に従って、最適なタスクの達成と結果の評価までを行う技術です。世界市場は急拡大中で、つい先日、アマゾンのアンディ・ジャシーCEOは、今後数年間で管理部門の人員が減ると発言しましたが、タイムズの報道は、既に簡単で決まった業務では人員が減っているということを表すのでしょう」(経済誌記者) ただそこはIT後進国たる日本のこと、総務省の24年3月段階の調査では、AIの導入を検討している企業は約4割で、アメリカやドイツの8~9割に対し意識が低いとのことはよく知られている。 さらに中小企業になると、体力面も含めその動きは鈍くなるが、使いこなせれば生産性が飛躍的に上昇するのがこの技術。AI技術をいかに上手に使いこなせるかが、日本経済全体の課題となるのは間違いない。
2025.07.03
野球評論家の佐野慈紀氏が巨人のレギュラーシーズン再開直後の同一カード3試合(対DeNA)連続完封勝利を分析した。 強い巨人が帰ってきた。強力DeNA打線を相手に、初戦は山崎ー甲斐、2戦目はグリフィンー岸田、3戦目は赤星ー小林のバッテリーで先発。中継ぎ陣を含め、相手打線に仕事をさせなかった。 佐野氏は「まず、3試合連続で相手打線を0点で抑えたということが大きいですよね。阿部監督が求めていた部分がうまくはまったのではないでしょうか。投手陣が落ち着いて投げていた」と切り出す。 特に注目に値するのが赤星をうまくリードした捕手・小林誠司選手の存在があるという。 「僕の中では巨人4捕手(小林、甲斐、岸田、大城)の中で小林の評価が高かった。打力の問題で起用されていませんでしたが、リード面では小林が1番、投手をうまく導けると思っています」 その特徴は「配球が巧みというよりは、結構シンプルです。なので、投手は深く考えなくていい。そうすると投球テンポも良くなってくる。投手は『自分の1番いい球を投げる』ということに集中できますからね」 赤星も試合後、小林のリードに対して、テンポよく投球できたと話している。 巨人の反攻が始まりそうだ。
2025.07.02
自動車運転手の労働時間の環境整備、警視庁の残業時の一時託児や親族の一時的に託す施設の環境整備、政府情報システムのクラウド基盤の整備費用、防衛省のテレワーク用の端末整備、地域まちなか商業活性化支援、再挑戦支援資金、新創業融資制度、教育訓練給付金、造船業の人材確保、自動車分野の生産性向上、まちプロデュース活動支援事業、農業六次産業化の推進、森林・山村多面的機能発揮対策交付金、薬物乱用防止教育推進費、トライアル雇用助成金、通信・放送分野の情報バリアフリー促進費用、シルバー人材センター事業、都市公園のバリアフリー化、各省庁のバリアフリー化、放送大学の充実、中南米系日系農業者との連携交流・ビジネス創出、ロボット介護機器開発標準化事業・・・。 驚くほどの広範囲な施策・事業の領域である。実はこれらすべてが男女共同参画の基本計画によって予算化されて実行された事業だ。上記は項目の中のほんの一部、施策や事業は令和2年度には全部で1856項目もあった。多くは厚生労働省、内閣府、警視庁、防衛省、経済産業省、農林水産省の事業項目となっている。令和元年度の予算と実績を全項目目を通した。その上で感じることは、各省庁で個別に予算化している事業をなんでもかんでも男女共同参画に関わる事業として寄せ集めて計上しているという実態があるということ。一見、男女共同参画とは無関係な事業をわざわざ男女共同参画の基本計画に計上することは無意味なような気がする。しかしながら1800以上の事業が各省庁から基本計画に参画するべく集まってくるのだから何か理由があるはずだ。 (国会議員政策担当秘書 紅 良作)
2025.07.02
人の命を奪う極刑の死刑が6月27日午前、白石隆浩死刑囚(34)に執行された。法 務省が死刑執行に踏み切ったのは、2022年7月に執行した秋葉原無差別殺傷事件の加 藤智大死刑囚(当時39歳)以降、2年11か月ぶりだ。法務省が執行の事実と人数を公 表するようになった1998年11月からみると、最長の停止期間を経て再開された死刑 だが、臨時記者会見を行った鈴木法務大臣は「慎重の上にも慎重な検討を加えて執行を命 令した」と歴代法相とほぼ同じ説明をするにとどまり、なぜ106人もいる確定死刑囚の 中から白石死刑囚を選択したかについて明確な理由は述べなかった。 ■男女9人を殺害 白石死刑囚は、2017年に神奈川県座間市のアパートで男女9人の遺体が見つかった 事件で、被害者をSNSで誘い出した上で性的暴行を加えて殺害し、現金を奪ったなどと して強盗殺人などの罪に問われ、2021年1月に死刑が確定した。自殺願望者をSNS で探し出し、自己の性的、金銭的要求を満たすために犯行に及んでおり、当時は凶悪事件 として社会を震撼させたのはまだ記憶に新しい。ただ、死刑囚が起こした事件は全て凶悪 犯罪に変わりはなく、今回の事件の背景事情などについては、多くのマスコミが既に言及 しているため、本稿では法務省の情報開示に後ろ向きな姿勢を深掘りしていきたい。 ■106人の死刑囚から選択も理由説明なし 6月27日午前に臨時記者会見に臨んだ鈴木法相は、「本件は裁判で十分な審理を経た 上で死刑判決が確定した」「死刑は人の生命を絶つ極めて重大な刑罰であり、当然、慎重 な態度で臨んで行かなくてはならない」「一方で、法治国家として、裁判で確定した計の 執行は厳正に行わなければならない」などと説明した。 確定死刑囚だった袴田巌さんが2024年12月に再審で無罪になり、再審法の見直し に向けた議論も進んでいない現状で、なぜ約3年ぶりの執行を決断したのか。そして、な ぜ白石死刑囚を選んだのか――。鈴木法相の会見で、各マスコミはこうした点に注目した。 だが、結局のところ出てきたのは、過去の死刑執行時に別の法務大臣がした答弁と同様 の説明しか出てこず、さらには「慎重に慎重」という毎度おなじみの回答だった。 呆れた司法記者も少なくなく、ある大手新聞社の司法記者は「死刑は、刑事訴訟法で死 刑判決確定から6か月以内に執行するよう定められているのに、ただでさえ原則が守られ ていない。なぜ106人もいる死刑囚の中から確定から日の浅い白石死刑囚が選ばれたの か、本来はもっと具体的に説明すべきだ」と指摘する。 ■なぜ未執行が100人超?法務省は説明責任果たせ 白石死刑囚の前に死刑が確定した死刑囚は100人ほどおり、犯人性に全く争いのない 事件も少なくない。残る105人の確定死刑囚のうち、再審・裁判のやり直しを求めてい るのは49人で、死刑が確定した上で何も争っていない死刑囚については、執行を先延ば しする理由は本来ないはずだ。ただ、ある法務省幹部は「高齢の死刑囚は人道的観点から 執行しにくい」と明かし、中には50年以上、確定死刑囚のまま拘置所に入っているケー スもある。 死刑執行を免れ続け、拘置所の中で衣食住を確保しながら生き続ける死刑囚たち。もち ろんその生活費用の原資は国民の税金である。大切な家族を失った被害者遺族らにすれば 、法治国家でありながら100人以上の刑が執行されない現状は異常にうつるだろう。 なぜ未執行の死刑囚が100人超にまで増えてしまったのか。法務省は死刑執行の運用 を見直すと共に、執行時には国民が納得できるよう説明責任を果たすべきだ。
イランとイスラエルの対立は、中東情勢を語る上で欠かせないテーマだ。両国は長年にわたり 、核開発や地域覇権を巡って緊張関係を続けてきた。イスラエルはイランの核計画を「生存の脅 威」とみなし、空爆の可能性を度々示唆。一方、イランはイスラエルを「シオニスト政権」とし て非難し、代理勢力であるヒズボラやハマスを通じて対抗する。この敵対関係は一見、イランに とって最大の脅威がイスラエルであるかのように思わせる。しかし、実際にはイラン政府にとっ て最も深刻な脅威は、外部の敵ではなく、国内の国民の不満である。 イランは1979年のイスラム革命以来、シーア派の宗教指導者による厳格な統治体制を維持して きた。しかし、この体制は特に若者層を中心に強い反発を招いている。イランの人口の約6割が30 歳以下であり、若者は経済的困窮や社会の閉塞感に不満を抱いている。失業率は高く、特に若者 の失業問題は深刻だ。さらに、国際的な経済制裁によりインフレが進行し、生活必需品の価格が 高騰。こうした経済的圧迫が、国民の政府への不信感を増幅させている。 過去の事例からも、国民の不満が爆発する様子が見て取れる。2019年11月、ガソリン価格の高 騰をきっかけに全国規模の反政府デモが発生。政府の発表では数百人が死亡したが、実際の死者 数は千人を超えるとも言われる。このデモは、単なる燃料価格の問題を超え、体制そのものへの 不満の表れだった。さらに、2022年9月には、22歳のマフサ・アミニさんがヒジャブの着用ルー ル違反を理由に道徳警察に拘束され、死亡した事件が全国的な抗議運動を引き起こした。「女性 、命、自由」をスローガンに掲げたこの運動は、若者や女性を中心に広がり、体制変革を求める 声が高まった。政府は武力でデモを鎮圧したが、国民の不満は収まっていない。 こうした国内の動揺に対し、イラン政府はイスラエルへの敵視を強めることで、国民の不満を そらす戦略を取っている。イスラエルを「共通の敵」と位置づけることで、国民の団結を促し、 体制批判をかわそうとしているのだ。最高指導者ハメネイ師は、イスラエルを「悪の象徴」とし て非難し、国民の愛国心を煽る演説を繰り返す。また、ヒズボラやイエメンのフーシ派への支援 を通じて、反イスラエル・反米の姿勢をアピール。これにより、国内の経済や社会問題から目を そらし、体制の正当性を訴える狙いがある。 しかし、この戦略は限界に直面している。ソーシャルメディアの普及により、若者は政府のプ ロパガンダに懐疑的だ。インターネットを通じて海外の情報に触れ、自由や経済的安定を求める 声が強まっている。特に、ヒジャブ強制のような宗教的統制は、若い世代にとって時代錯誤と映 る。2022年のデモでは、ヒジャブを燃やす女性たちの映像が世界中に拡散し、体制への抵抗が可 視化された。こうした動きは、政府のイスラエル敵視策では抑えきれないほど根強い。 さらに、経済制裁の影響でイランの経済は疲弊している。原油輸出は大幅に減少し、外貨準備 も枯渇。政府は国民の生活を支える余裕を失いつつある。若者たちは、イスラエルとの対立より も、雇用の創出や生活水準の向上を求めている。政府がイスラエルを「最大の脅威」と喧伝する 一方で、国民の多くは国内の圧政や経済難こそが真の脅威だと感じているのだ。 イラン政府にとって、イスラエルとの対立は外交や軍事上の問題であると同時に、国内統治の道 具でもある。しかし、国民の不満が高まる中、この戦略は効果を失いつつある。若者たちの抗議 は、体制の基盤を揺さぶる力を持ち、イスラエルへの敵視では抑えきれない。イランにとって真 の脅威は、外部の敵ではなく、国民の怒りと変革への渇望なのである。
2025.07.01
2025.07.01
いったん斬り損ねて柱に食い込んだ刃を抜いた佐野政言は、さらに意知を追いかけ、桔梗の間 の廊下に逃げ込んだ意知に再び斬り付け、意知は鞘から抜かぬまま脇差で受けて防いだ。しか し、今度は政言の刃は意知の太腿に突き刺さった。 政言は、間もなく駆けつけた大目付・松平対馬守に後ろから羽交い絞めにされた。「本懐は遂 げました」と手向かいしないことを告げたため、集まった役人たちに取り押さえられた。刀を 取り上げられた政言は、襲撃の理由を意知への遺恨であることを告げて懐から「言上書」と表 書きされた書付を渡したという。 応急手当を受けた意知は、平河門から駕籠で運び出され、神田橋の意次の屋敷に担ぎ込まれた が、出血が多く手の施しようがなかった。2日後に息を引き取ったという。 政言は暗殺直後に切腹を命じられ、小伝馬町牢屋敷の中でも身分の高い者が入る揚屋敷に入れ られた後、10日後の4月3日、そこで切腹した。享年28。 政言は世直しを実行した「佐野大明神」と称えられ、遺体が葬られた浅草東本願寺中神田山徳 本寺には、「弔うための群衆が押し寄せた」という記録が残っている。 政言はなぜ、意知を暗殺したのか。これもまた不可解な点がいくつかある。(つづく)
2025.06.30








