2025/10/08
生活保護に至る前の困窮者らを支える「生活困窮者自立支援制度」が、2015年度に始まって
から10年が過ぎた。制度に基づき全国約900自治体が受けた相談件数は300万件を超えており
、生活に苦しむ困窮者ら30万人超を就労や収入増につなげてきた。ただ、住まいの確保に苦しむ
高齢者らは依然多く、政府は今年度に制度を改正し、居住支援に注力している。単身高齢者は増
えており、引き続き手厚い支援が課題となる。
▼改正法施行で今年度は住居支援強化
今年4月に改正生活困窮者自立支援法が施行され、居住支援事業が強化された。従来は、自
治体が任意で困窮者にシェルターを提供したり、賃貸住宅への入居支援やその後の見守りにあた
ったりしてきた。今回の改正により、福祉事務所を置く約900の自治体には、これらの支援が義務
化され、困窮者らの住居支援を手厚くする必要がある。
収入が減った人に家賃を補助する「住居確保給付金」についても改正され、支給対象が拡充す
る。現在は、離職などで住居を失うかその恐れがある世帯に対し、求職活動などを条件に家賃相
当分を最長9か月にわたり支給している。今年度からは、家計負担を減らすために家賃が低い住
宅に転居する場合、家賃に加えて引っ越し費用も支給されようになった。
持ち家のない単身高齢者が増えていることなども背景に、住まいの支援は重要な課題になって
おり、ある政府関係者は「安定した居住が確保できなければ、就労につなげていくことも難しく、居
住支援の強化は急務の課題だった」と強調する。
(桜田 亮)
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