2025/06/18
コメ不足と流通の混乱、価格高騰、外国産米輸入の影響は、清酒や焼酎、米菓、味噌、穀粉、和菓子やせんべい類といった日本の伝統的なコメ加工食品業界でも起きている。
コメ生産者は、国内の主食用米があまりにも高くなり過ぎたことから25年産米で、加工原料米を主食用米へとシフト変換しており、米菓や味噌といったコメ加工食品業界は原料米の入手難への危機感を抱いている。
米菓は、もち米を原料とした「あられ」とうるち米を原料とした「せんべい」に分けられるが、両方とも深刻な原料米問題に直面している。
おやつの定番であるせんべいは、加工用米の減少に伴い原料価格が上昇し、製造者がコスト高に苦しんでいる。
多くの米菓を展開する某製菓では、人件費・資材費・エネルギー費などの高騰に加え、原料費も上がったことで、この4月に一部製品の価格改定を発表した。
帝国データバンクの調べでは、24年のせんべい(100㌘)小売価格は平均149円と過去10年で最高値を記録。この4年ほどで2割超上昇した。
米菓業界とともに味噌業界も原料米確保に苦しんでいる。近年「追いこうじ味噌」という従来の味噌に比べコメの使用割合を高めたものが人気になっており、原料米価格の安定は味噌業界の最重要課題になっている。
こうしたことから昨年から国産米の価格が上昇し始めたことにより、味噌業界は高値の国産米を敬遠し、外国産米の使用割合を増やしている。
味噌メーカーの中には「国産原料使用」を謳った製品を製造しているところや国産米で甘酒を製造しているところもあるだけに、異常とも言える国産米価格高騰は国産米使用減少に拍車をかける可能性も高い。
米麹を原材料とする大手のマルコメでは「現状の価格では供給に支障をきたす状況」となったとして、今年4月から値上げを行っている。
また、近年米国で大ブームを呼んでいる日本酒業界でも、厳しい状況が続いている。
かつて日本酒に使用する酒米は、品質管理に手間やコストがかかることから、主食用米より高値で取引されてきた。しかしこのコメ不足により主食用米の価格が上がったことで、農家が主食用米への作付け転換を図る動きが見られ、酒米の確保が難しくなってきている。一部の蔵元では生産量の見直しも迫られているという。和食の危機だ。
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