社会•事件 オウム後継団体「アレフ」松本元死刑囚次男が主導か 公安調査庁が初認定
オウム後継団体「アレフ」松本元死刑囚次男が主導か 公安調査庁が初認定
社会•事件

2025/07/28

 東京都心の地下鉄で猛毒のサリンがまかれ、14人が死亡、約6300人が重軽傷を負ったオウム真理教による地下鉄サリン事件は、発生から30年がたったが、事件は今も終わったとはいえない。オウム真理教後継団体主流派「アレフ」について、公安調査庁は7月22日、教団の教祖・麻原彰晃元死刑囚(本名・松本智津夫、2018年に刑執行)の次男が運営を主導していると認定。こうした実態を報告しなかったなどとして、団体規制法に基づき6回目となる再発防止処分の継続を公安審査委員会に請求した。アレフの運営について次男の関与を公安庁が指摘したのは初めてで、今後も厳格な対応が不可欠だ。

 公安庁の発表などによると、松本元死刑囚は1995年5月に逮捕された後、次男を後継者に指名した。同庁の調査によって、次男が2014年頃からアレフの意思決定に関与していたことが確認され、遅くとも2017年頃からは「2代目グル(宗教指導者)」を自称して組織運営を主導していたとされる。

■遅い国の認定

後継団体には2000年以降、団体規制法に基づき、構成員や資産状況などを公安庁に報告することが義務付けられているが、アレフは次男が構成員であることなどを報告しなかったといい、同庁は「無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難」と指摘した。

 今回、公安庁が次男によるアレフの主導を認定した意義は大きいが、2017年頃からは既にグルと自称していたことが事実であれば、認定は遅すぎると言わざるをえない。この間にもアレフは若者を中心に新たな信者を獲得、松本元死刑囚の教えを説き続けてきたわけで、公安庁は猛省すべきだろう。

■7億円の資産隠し

後継団体は被害者への賠償責務を果たしておらず、公安庁はアレフが差し押さえを逃れるために関連法人に資産を分散させ、少なくとも7億円の資産隠しをしたと推計している。 

今回、2代目グルとなった次男の存在を鮮明にしたのを契機に、国は賠償金を立て替えてアレフから回収する仕組みを構築するなど、厳格な措置を取ることが求められる。

危険な後継団体の資金源を断ち、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性を排除するため、生ぬるい対応は許されない。

TIMES

社会•事件