社会•事件 鉄壁の読売巨人軍のコンプライアンスは一体どこへ。違法オンラインカジノ2選手が書類送検も、巨人は匿名コメントのみ
鉄壁の読売巨人軍のコンプライアンスは一体どこへ。違法オンラインカジノ2選手が書類送検も、巨人は匿名コメントのみ
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2025/05/18

 違法なオンラインカジノに手を染めたとして、プロ野球巨人のオコエ瑠偉選手(27)と増田大輝選手(31)が賭博容疑で警視庁から書類送検された。いずれも行為時には違法性を認識しておらず、警視庁に自首したとして送検時は起訴を求める意見を付けられなかったが、2選手の容疑は巨人軍が自主的に公表したわけではなく、各報道機関が警視庁からの「リーク」をきっかけに報じたことで明らかになった。読売の対応は適切だったのか。

◆山口オーナーが判断!?危機管理対応に疑問

「今回は形式犯とはいえ、賭博という重大な違法行為に手を染めたケースで、球団自ら選手名も含めて公表すべきだった。危機管理能力に優れた山口オーナーが決めた方針だとすれば、読売グループのコンプライアンスは大丈夫かと心配してしまう」。

あるNPB関係者はこう疑問を呈する。山口オーナーは、球界の暴力団排除活動を引っ張り続けている第一人者で、球界全体のコンプライアンス強化に向けた取り組みを推進してきた、いわば「危機管理のスペシャリスト」ともいえる存在だ。読売グループにとどまらず、日本相撲協会の社外取締役を務めるなど外部でもその危機管理能力を発揮していることは、広く知られている事実といっても差し支えないだろう。

他社に報じられても2選手の氏名を伏せる

 2選手の容疑は、オコエ選手が2022年7月と23年5月、増田選手は24年秋頃、海外のカジノサイトに国内から接続し、賭博した疑い。オコエ選手は約700万円を賭けて約450万円のマイナス、増田選手は約300万円を賭けて約230万円のマイナスだったという。スポーツ賭博は確認されなかったが、金額が一般社会からみて高額なのは明白だ。

 巨人軍から今年に入って相談を受けた警視庁が任意で捜査を進め、いずれも容疑を認めている。ただ、この2人の賭博容疑は、テレビなど各報道機関が5月8日に警視庁による送検の事実を一斉に報じるまで、一切公にはされなかった。

 巨人軍で不祥事が起きた場合、読売新聞社のグループ本社法務部も参戦するなど、新聞社一体となって対応することは業界では有名だ。一方で、読売新聞は様々な政官財に埋もれた不正を暴くなどスクープに強い新聞社として知られ、事件の容疑者や不祥事を起こした大企業などをもちろん「実名」で報じてきた。社会の木鐸たる新聞社が、今回のようなケースで匿名発表を許すはずはない。

だが、巨人軍はこれまで事実を発表しなかっただけではなく、各報道機関が2選手の実名を挙げて詳細な賭博容疑の内容を報じたこの期に及んでも、「所属の2選手」と氏名を伏せた匿名でのコメントしか出していない。

不祥事対応の原則は、詳細な事実関係をしっかりと認めた上で再発防止策を打ち出すことだ。危機管理業界では基本中の基本ともいえる。各社に選手の実名を報じられながらも、氏名を伏せた上で「検察庁の判断等を踏まえつつ、適切に対処する所存です」などと杓子定規なコメントを出した巨人軍、読売グループの姿勢には唖然とされる。

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