2025/03/17
違法なオンラインカジノの経験者が国内で約337万人に上り、年間の賭け金は総額約1兆2400億円と推計されることが、警察庁の初の実態調査でわかった。経験者の大半が、安易に始めてしまったオンラインカジノをきっかけに借金に陥っており、深刻な依存症リスクも明らかになっている。
日本ではそもそも、金銭を賭ける行為は形式的には刑法の「賭博罪」にあたる。日本では、競輪や競馬など国が認めた公営ギャンブル以外での賭け事が禁じられているためだ。海外で合法的に運営されているカジノサイトでも、日本国内からアクセスして賭ければ罪に問われる可能性があり、「単純賭博罪」では50万円以下の罰金、賭け事を繰り返す「常習賭博罪」では3年以下の懲役が科される。
ただ、海外のサイトには、スマホやパソコンを通じて容易にアクセスできることもあり、違法と知らずに関わる人は後を絶たず、経験者の約4割は違法性を認識していなかったとされる。
▼年間の賭け金は平均63万円
最近では、若者がオンラインカジノに手を染めて摘発されているほか、スポーツ選手やお笑い芸人ら有名人が活動自粛に追い込まれるケースも相次いで発覚した。オンラインカジノが国内で蔓延している深刻な事態を踏まえ、警察庁は昨年7月以降、全国の15~79歳を対象に初の実態調査に乗り出した。
調査の結果、回答した約2万7000人のうち、オンラインカジノの経験者は942人(約3・5%)で、現在の利用者は550人(約2%)に上った。人口比から推計した利用者数は約196万7000人で、経験者は約336万9000人とされた。
500人を抽出した調査では、年間の賭け金の平均額が約63万円で、賭け金総額は約1兆2423億円と推計された。
調査では、カジノが借金を招いている実態も浮き彫りになった。経験者のうち46%はカジノに絡む形で消費者金融や知人から借金をしたことがあったと回答。そのうち6割の人が「ギャンブル依存症」の自覚があったといい、特に10~30歳代で目立った。さらに、広告に登場する有名人らの影響でカジノを始めたという経験者は約2割に上ったため、警察当局は、海外の合法なサイトとはいえ、広告塔になっている著名人らを通じて注意を促したい考えだ。
▼海外サイト遮断を
オンラインカジノが国内で拡大している背景にあるのが、カジノ運営事業者と連携して賭け金の決裁を代行する国内業者が横行していることだ。警察当局は今後、代行業者の摘発も強化する方針だ。
ただ、いくら摘発を強化しても、安易にカジノサイトにアクセスできる現状を改善しないことには、根本的な解決にならないのは言うまでもない。日本国内から違法なサイトへのアクセスを遮断するため、政府には今後、海外当局にも働きかけて日本向けのサービスを停止させなど、厳格な対処が求められる。
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