2025/05/29
2020年から世界的に蔓延し、猛威を奮ってきた新型コロナウイルス。徐々に感染者数も減っていき、感染症法上の扱いが季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行してから5月8日で2年が経過したが、いまだに新型コロナの「後遺症」に苦しむ人は多い。激しい倦怠感から通勤ができなくなった大人や不登校になってしまった子供たちも後を絶たず、深刻な影響が続いている。行政による支援の拡充は必須だ。
▼WHO定義は「別病気では説明できない症状が2か月以上」
新型コロナ後遺症について、世界保健機関(WHO)は「感染から3か月時点で別の病気では説明できない症状があり、それが2か月以上続く」と定義している。ただ、分かりやすい明確な症状として定められていないこともあり、病院によって「新型コロナ後遺症」と判断するか否かの判断が割れているのが実情だ。このため、身体があまりにだるくて病院に行ったものの、原因不明と判断された患者が病院を転々とし、数件目に診てもらった病院でやっとこさ「新型コロナ後遺症」と診断されたケースも少なくない。
▼中高生は「思春期特有問題」で片付けられがち
特に影響が甚大なのは、子供たちだ。新型コロナ後遺症については、先述の通り医師によって判断にばらつきが生じがちなこともあり、厚労省などがまとめた全国的な患者数のデータはない。だが、患者グループらによると、小中学生や高校生で、急に朝起きられなくなったり強い倦怠感に襲われたりと、コロナ後遺症の疑いのあるケースは少なくなく、半年~数年単位で学校に行けなくなるという子供もいるという。病院によっては「思春期特有の問題」として処理し、コロナ後遺症と判断されず、不登校期間が長期化するなど深刻な事態も起きている。
コロナ後遺症を適切に診断するため、医療体制の充実が不可欠ともいえる事態となっており、国は全国規模で後遺症の実態調査に乗り出すべきだろう。
後遺症が治らないまま、登校できなくなったり通勤できなくなったりする期間が長期化すれば、高額な治療費など経済面でも苦しむ恐れが高まってくる。
治療費の補助も含め、国や自治体が後遺症患者の支援策を拡充していく必要がある。新型コロナウイルスの猛威はまだまだ終わりそうにない。
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