社会•事件 中国製ハリウッド映画など誰が見る?!
中国製ハリウッド映画など誰が見る?!
社会•事件

2025/03/01

アメリカの『良心』まで奪おうというのか(怒)!

 米・トランプ大統領は就任前の1月16日、ジョン・ボイト、メル・ギブソン、シルベスター・スタローンをハリウッドの「特別大使」に任命した。トランプは3人の起用を「ハリウッドは、すばらしいが問題を抱えた世界だ。この4年間にたくさんのビジネスを外国に奪われた。ハリウッドをかつてなく大きく復活させることが目的だ」とした。

 ハリウッドを席巻する左翼思想と反トランプを唱えたデニーロ、ストリープ、ガガ、クローニーらの排除を狙ったかと思われたが、そうではなく、ハリウッド産業の回復を企図したビジネスを発想したものだった。

 ハリウッドはコロナ禍で映画館が閑古鳥となり大不況に陥って、ディズニー、ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリー、パラマウント、NBCユニバーサルなど複数のスタジオが過去1年間に大幅な人員削減を実施した。

 2024年第2四半期の米国映画製作数は、22年の同時期に比べて40%減少、同年第3四半期にはさらに5%減少し、米国の興行収入はピークの19年比24%も減少している。

 さて、そのハリウッドの現状を、現在上院情報特別委員会委員長であるトム・コットン上院議員(共和党:アーカンソー州)が出版した『中国について言えない7つのこと』はこう暴いている。

 ≪ハリウッドの中国への屈従は、芸術形態を封じ込め、カネの力で俳優や監督、スタジオの重役たちを従わせた。ハリウッドは過去30年、中国の体制批判をした映画を公開していない≫と指摘している。

 ハリウッドはかつて、中国共産党によるチベット民族弾圧を描いた「セブン・イヤーズ・イン・チベット」(ブラッド・ピット主演、1997年公開、コロンビア・トライスター)やディズニーが、マーティン・スコセッシに監督させた「クンドゥン」(ダライ・ダマ14世の演技者主演、1997年12月25日公開、ディズニー)もチベットにおける中国の大量虐殺を批判し、ダライ・ラマを好意的に描写するなど多くの映画人が中国の人権侵害に抗議の声を上げていた。

 中国は報復として、ディズニーとソニー・ピクチャーズ傘下のコロンビア・トライスター(現:トライスター ピクチャーズ)の中国への入国を禁止した。さらなる報復を恐れたディズニーは、「クンドゥン」の公開を中止し、クリスマスにわずか2つの劇場で公開しただけだった。ディズニーCEOのマイケル・アイズナーは北京を訪れ、この映画を「愚かな間違い」とし謝罪した。

 極めつけは、旧ソ連の米本土侵攻を描いた1980年代のアクション巨編「若き勇者たち」をリメークした「レッド・ドーン」(2012年公開)だ。

 この作品はもともと、中国による米国侵攻を題材にしていたが、撮影途中で作品の内容に気付いた中国が制作会社の米MGMに圧力をかけ、撮影済み映像のデジタル処理で敵役を中国軍から北朝鮮軍に変更させた。

 これ以後、危機感を覚えた中国共産党指導部は、米映画界に中国マネーを注入し、作品内で中国に肯定的な描写を増やす宣伝工作を年々強化させている。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、97~2013年に全世界で興行成績上位100位に名を連ねた作品のうち、中国が資本参加した作品は12本。しかし14~18年は一気に41本に増えている。

 さらには、2018年3月、中国で新聞や出版、テレビ・ラジオ局、映画産業を監督する「国家新聞出版広電総局」が中国の最高行政機関である国務院の管轄から中国共産党中央宣伝部の直接管理下に置かれた。いうまでもなく中央宣伝部は、共産思想や党の路線を周知徹底させるプロパガンダ機関だ。

 同総局を管理下に置いたのは、中国の映画産業を党の監視下に置くことに加え、中国市場を重要視する米映画産業に対し、中国国内での公開許可をエサに、中国の政治的主張に沿った作品をつくるよう「自主規制」させる意図からだ。

 情報戦略では映画も政治宣伝戦争の武器となる。米国民は日鉄のUSスチール買収に怒っている場合ではない。

 

TIMES

社会•事件