社会•事件 タイミーvsメルカリ 2社はズブズブの関係
タイミーvsメルカリ 2社はズブズブの関係
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2025/03/30

出来レースか、談合か、はたまたなれ合いか、何でもありのスキマバイトもといスポットワーク業界は奇々怪々

(写真 本社が入居する汐留シティセンター Wikipediaより)

 タイミーにメルカリハロ、シェアフルにスポットバイトルなど、スキマバイト(スポットワーク)を巡る競争が過熱ぎみだ。なかでもタイミーvsメルカリは2強と言えるライバルだが、実は人脈が丸かぶりの間柄だ。

 2月26日メルカリが展開するスキマバイト「メルカリ ハロ」は、登録者数が1000万人を突破したと発表した。業界最大手のタイミーは一足早く24年1月に累計登録ワーカー数1000万人突破を発表している。2016年にサービスを開始したタイミーに対して、「メルカリ ハロ」は24年3月のサービス開始から約1年という早さで1000万人を獲得したことになる。「メルカリ ハロ」の強みは、メルカリの会員であれば、簡単にユーザー登録できるため会員が利用するケースは多いと推測される(具体的な人数は開示していない)ことだ。

 ところで競合する両方の社外取締役に、元マッキンゼーでDeNA創業者の1人である渡辺雅之氏が、同時就任していた利益相反の疑惑が発覚したことがある。「メルカリ ハロ」のローンチ発表が23年11月のことで、渡辺氏のメルカリ社外取締役の就任が22年9月の総会。再任が23年の9月だ。タイミーの社外取締役への就任は、21年の8月。競合事業のプランがあると渡辺氏が知らないうちに就任して、その後、急遽、新規事業として持ち上がったとすれば、ギリギリ辻褄は合うが、杜撰な社外取締役の人事であることに異論を差し挟む余地はなく、両社には「会社法違反」疑惑がくすぶっていた。結局渡辺氏はメルカリ社の社外取は退任し、タイミーは24年6月21日付で東証グロース市場への上場が承認された。つまりこの問題は不問に付された格好だが、渡辺氏が両者の社外取締役に就いた舞台裏を覗いてみよう。

 渡辺氏と南場智子氏とは、DeNAの共同創業者として、いまも深い関係が保たれている。DeNA関係者によれば、南場氏から渡辺氏に、「タイミーというスタートアップ企業の小川嶺(りょう)と仲が良いのだが、社外取締役になってほしいと懇願されたもののまだ現役の経営者だから直接手伝うわけにはいかない。だから『ナベが行け』と言われ、渡辺氏は、『わかりました』と二つ返事でタイミーの社外取締役を引き受けた。その後、小川社長に会いに行き、『さすが南場の見込んだ人物だ』と感心しタイミーへの経営参加を決めた」というのが、タイミー社外取就任のいきさつだ。

 その一方で渡辺氏は、メルカリ創業者で現代表の山田進太郎CEOとも親しい。そもそもの出会いは、山田氏が「Zynga Japan」を辞めた12年に世界一周をしていたときに、ロンドンでDeNA創業者の一人川田尚吾氏から紹介してもらい、無理やり会わされたのがきっかけだ。以来、何度か飲みに行き仲良くなって、渡辺氏は山田氏に『Quipper』入社を誘ったが断られた。「現在も2人の関係は続いている。当時の渡辺氏は、タイミーとメルカリでは業種も被らないし、両社には地道にマーケットを創り上げていくという共通点もある」と判断したから両社の社外取就任を承諾した」(前出・DeNA関係者)ついでに言えば、タイミーは21年10月、DeNAの守安功前社長兼CEOを取締役COOとして招聘すると発表し業界内外を驚かせた。これもDeNA創業当時からの盟友である渡辺氏の紹介からだ。だが、守安COOは22年3月31日、コンプライアンス規定違反を理由に解任された。解任理由は、タイミー女性社員へのセクハラ行為だったことが週刊誌の取材で判明している。3月24日、リクルートは24年秋に開始予定としていたスポットワークサービス「タウンワークスキマ(仮称)」について開発を中止すると発表した。なぜだろうか。かつて隆盛を誇った「日雇い派遣」は、12年の労働者派遣法改正によって原則禁止となった。同じようなサービスなのにスキマバイトと日雇い派遣とでは一体何がどう異なるのかというと大きく2つある。1つは雇用主が誰か。もう1つは規制を受ける法令で、グッドウィルは法令違反が問題視され潰された。

 日雇いは禁止されたのに、なぜスキマバイトやスポットワークだとОKなのか? それは横文字だからは冗談だが、「就業先で直接雇用する職業紹介は問題ない」という見解がお上から示されたためだ。事業が生きるか死ぬかは、お上の胸三寸…リクルートのDNAは、それを恐れたのかも知れない。

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