2025/05/28
ああ、排他的経済水域が10分の1の韓国についに追いつかれてしまうのか 水産大国ニッポン今や見る影もない
(写真 高級魚ハマダイが日本の水産業の最後の砦か? Wikipediaより)
コメと同様に日本の食糧安保への危機感が募る。日本の水産物生産量(漁業と養殖)は減り続ける一方で、世界では水産物の需要が増加したことで、輸入量も減るというWパンチに見舞われている。ところが、生産量が減り続ける日本とは対照的に世界全体では増え続けている。その理由は、漁業大国ノルウェーに見られる資源管理の徹底だ。国連食糧農業機関(FAD)の2023年の数字によると、日本の排他的経済水域(EEZ)は447万平方キロメートルと世界第6位の広さを誇るが、わずか48万平方キロメートルと日本の10分の1しかない韓国に水産物の生産量で肉薄されている。23年の統計だから今年すでに抜かれているかもしれない。ノルウェーにはすでに21年に抜かれている。ノルウェーのEEZも日本の半分しかない。23年の日本の生産量(漁業と養殖)は、かつての世界1位から11位と転落が続いているのだ。
韓国は日本と同様の条件下にある。だがなぜ韓国は増え続け、日本は減り続けているのだろうか。第一の理由は養殖業の伸びだ。85年時点では日本の養殖生産量は韓国より多かったが、06年に一気に追い抜かれた。第二には資源管理ができていないことで、これが日本漁業衰退の最大原因だ。ズワイガニ、ベニズワイガニ、ワタリガニなどの甲殻類は、右肩下がりに漁獲量が下がり続ける日本に対し、韓国は多少上下があるものの85年と比較してあまり減少していない。韓国は24年11月に日本のズワイガニ輸出に苦情を入れた。慰安婦問題のようなイチャモンではない。韓国ではズワイガニのメスの漁獲を禁止しているのに、日本からメスや基準に達しない小さなズワイガニ33トンが輸入されたという内容だ。韓国は、資源の保護を考えて卵を産むメスは漁獲していない。だが日本は漁獲している。ズワイガニはオスとメスで大きさも価値も大きく異なる。小さなメスを安く輸出し、韓国業者の競争力を削いだという指摘だ。米国やカナダなどでも獲ってもメスは海に帰し産卵させることで資源保護に役立てている。欧米やオセアニアなどの資源管理が機能している国々では、こういったいわば違法な水揚げによる資源の枯渇を防ぐ仕組みができている。スルメイカやハタハタ、イカナゴ、シシャモなどすでに獲れない魚種が出始めている。資源管理しないと、数年は良くても資源が減って漁が成り立たなくなっていく。
実はいま東京都で本マグロが年間40トンも水揚げされるようになっている。都内と言っても東京湾のはるか南、八丈島や三宅島、神津島などの伊豆諸島だ。神津島、大島、新島などでも本マグロは揚がっている。本マグロは、太平洋ではかつて資源が減少傾向にあったため、国際管理機関である中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)が関係国の漁獲枠を削減。この保護策が奏功し、親魚をはじめマグロ資源が増加してきた。これに伴い、24年のWCPFC年次会合では、30キロ以上の大型魚の漁獲枠が50%拡大された。高級魚・キンメダイも新島や神津島などで水揚げが順調に推移している。このほか、伊豆諸島で水揚げされるタカベや小笠原諸島のハマダイといった高級魚も「東京ブランド」の候補に挙がっている。だが、調子に乗って獲りまくれば、いつか来た道…になる。
TIMES
社会•事件


