2025/02/28
生活苦で借金生活から抜け出せない人は砂の真砂の如く 、それ故にいまだに過払い金CM
過払い金の請求原因となる消費者金融や信販会社の「グレーゾーン金利」による貸し付けがなくなってから十数年の時が流れた。何年か前までは「過払い金の請求権はまもなく時効を迎えます」と警告するCMが盛んに流れていたが、弁護士事務所や司法書士事務所による過払い金返還請求の手続き代行CMがいまだに流れている。そのわけとは?
過払い金返還を求める訴訟が一気に増え始めたのは2006年のこと。きっかけとなったのが、06年1月13日の最高裁第2小法廷判決だ。当時、消費者金融や信販会社は、利息制限法の上限金利(貸付額に応じて年利15~20%)は上回るものの出資法の上限金利(年利29.2%)内には収まる高金利で貸し付け=グレーゾーン金利を行っていた。
利息制限法に違反していても一定の要件(債務者が利息として任意に支払った)を満たせば有効な弁済とみなされるという「みなし任意弁済」の規定が貸金業法にあったからだ。
そんな中、前述の最高裁判決は、期限の利益喪失約款(返済が一度でも遅れたら残金を一括で支払わなくてはならないという条項)がある貸付契約に基づき、債務者が貸金業者に利息制限法の上限を超える利息を支払った場合、特段の事情のない限り、債務者が任意に支払ったものということはできないと判示した。
この判例により、過払い金請求は訴えさえ起こせば簡単に勝訴できるようになり、全国の裁判所には過払い金訴訟が殺到した。このため貸金業者の中には消費者金融最大手の武富士のように資金難で倒産するところも出た。逆に過払い金弁護士や司法書士は笑いが止まらないまさにバブル期を迎えた。
過払い金返還請求の対象となるグレーゾーン金利での貸し付けが行われなくなってから13年以上が経過しているにもかかわらず、今でも過払い金請求ができるのはなぜか。
消費者訴訟に詳しい弁護士によると、現在、過払い金返還請求ができるのは、グレーゾーン金利で貸金業者から借金をしたことがあり、その返済が終わった後も同じ業者(合併等によって別法人になっているものを含む)から借り入れと返済を繰り返しており、最後の取引から10年経っていない人に限られるという。
世の中には、グレーゾーン金利がなくなっても、生活苦その他の事情で借金生活から抜け出せない人はまだ多い。だからこそ消費者金融などの貸金業者は今も生き残っているし、それらがなくならない限り、過払い金請求も続き得るということなのだ。
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