2025/03/17
ココイチ包囲網、牛丼カレーとインネパによる挟撃作戦 まるでミッドウエイ海戦さながら 都会で勃発、カレー戦争
(写真 Wikipediaより)
カレーチェーンとして国内で最も多い店舗数を誇る専門チェーン「CoCo壱番屋」(ココイチ)に再び客離れの変調が到来した。運営会社の「壱番屋」の25年2月期第3四半期決算によれば、客数(9~11月)は前年同期比で4.9%の減少だった。壱番屋は、2022年6月と同年12月に段階的にメニュー価格の値上げを実施して、主力メニューの一つ「ポークカレー」を514円から591円に値上げしたが、その際大きく客数を減らすことはなかった。しかし24年8月に3度目の値上げを実施してポークカレーの価格を646円にすると、客入りが鈍り始める。壱番屋の担当者は「デリバリーの減少やテイクアウトの落ち込みなどが理由」と説明した上で、「価格改定の影響はないとは言い切れない」と価格改定の影響を認めている。カレー以外のトッピング50種類のうち45種類が平均13.5%の値上げとなり、トッピングとカレーを合わせるとさらに値段は高くなった。もはや貧乏人は“素カレー”を頼むしかない。「壱番屋」は24年2月期決算において前期比30.5%増の約47億円の営業利益を上げており、値上げの影響を比較的受けない企業だった。牛丼チェーンのカレーへの参入で群雄割拠の状態が続いているにもかかわらず、「値上げされても行く店」として消費者の評価は高かったのだ。
牛丼大手の松屋は1980年代からカレーメニューを始めているし、近年では別ブランドとして「マイカリー食堂」の数を増やしている。特に「松屋」や「とんかつの松のや」との複合型店舗の出店に意欲を見せており、1つの店舗に行けばカレーも牛丼も選べるというファミリー向けの店に変わりつつある、しかも「マイカリー食堂」のプレーンカレーは税込530円で、ココイチとは100円ほど安い。松屋だけでなく、すき家や吉野家もカレーはそれぞれ税込490円と税込465円。ココイチにとっては手強いライバルだ。
牛丼チェーン以上に追い討ちをかけるのが、いわゆる「インネパ」(主にネパール人が営むインドカレー屋の総称)だ。東京や大阪といった大都市圏だけでなく、地方のショッピングモールのフードコートなどでもインネパは増加しているが、その数の多さと圧倒的な安さで、単一チェーンではないもののあたかもチェーン店のように全国に増殖している。
このようにカレー業界はシビアな価格競争の真っただ中にあり、「ココイチ」は大衆的な店としてのポジションを取りづらくなっている。では高級店に移行するのか。実は「CoCo壱番屋」の決算説明会資料(25年2月期中間決算)には、マーケティング戦略の1つとして「高付加価値の商品提案」という文言が掲載されている。「インネパ」と「牛丼屋カレー」に挟撃される「ココイチ」は高級路線に舵を切るのか。その場合「ココイチファン」は値上げに耐えられるのか。注目である。
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