連載•小説 第28回 椎野礼仁のTANKA de 爺さん 学級委員選挙 
第28回 椎野礼仁のTANKA de 爺さん 学級委員選挙 
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2025/10/13

黒板の正の字 彼の下だけが伸びてくジワジワ近づく敗北

あの後をどう過ごしたか覚えてない教科書広げ読むふりだったか

あの時の俺に会ったら何と言おう黙って横に座ってやるか

 

意味が伝わる歌になっているだろうか。

小学校や中学校の学級委員の選挙で、みんなの投票用紙を開き、一票ずつ書かれた名前を読み上げ、黒板に正の字を書いて数えていく。あのやり方は今も続いているのかな。運動会の徒競走でみんなで手をつないでゴールするような時代が来ていれば、とっくに止めているかもしれないな。

少しずつすこしずつ差が開いていく・・・・・・敗北に近づくのが、正の字が増えていくということで可視化されていく。あれは子どもには実に残酷な時間だった。

自民党の総裁選で、党員票を一票ずつホワイトボードに正の字を書いていってたら、テレビにとってはこの上ないネタだったろう。候補者の顔とオーバーラップさせて。別に見たかないが。

   

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