連載•小説 空港ビル 古賀誠氏長男側に利益供与4・3億円 「どら息子にもほどがある」
空港ビル 古賀誠氏長男側に利益供与4・3億円 「どら息子にもほどがある」
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2025/05/15

「政治家のどら息子にもほどがある」。羽田空港ターミナルビルを運営する東証プライム上場の「日本空港ビルディング」(東京)の関係者は、こう憤っているという。ここで指摘されている「どら息子」とは、元自民党幹事長・古賀誠氏(84)の長男(52)のことだ。日本空港ビル社の特別調査委員会は、同社側から古賀氏の長男が経営するコンサルティング会社「アネスト」(東京)に対し、2006年から約10年間で約4億3000万円もの利益供与があったと認定し、空港ビル社の社長と会長が辞任する事態にまで発展した。

 アネストに対し、不適切な利益供与を続けていたのは、日本空港ビル社の子会社「ビッグウイング」(東京)。ビッグウイングは2006年9月、アネストにマッサージチェア事業を委託する契約を結び、2016年12月までに約4億3000万円を支払っていた。だが、東京国税局の税務調査で、アネストにはマッサージチェア事業での業務実態がないことが判明。特別調査委員会も国税局の指摘をなぞる形で、ビッグ社からアネスト社に業務委託料名目で支払われた4億3000万円は、単なる利益供与にあたるとみなした。

 特別調査委の調べに対し、日本空港ビル社の社長は「アネストの経営者が元衆院議員の息子で、長年の人間関係もある長男との関係を断ち切ることははばかれた」などと説明しているとされる。

■「立派な社会人」

古賀誠氏は2012年に政界を引退するまで衆院議員を10期務め、運輸相なども歴任している。日本空港ビル社の特別調査委が5月9日に公表した調査結果からは、羽田空港という日本最大の空港を運営する日本空港ビル社側が、「古賀誠」という「大物政治家」の長男からの要求に従うまま、不適切な利益供与を続けていた実態が浮かぶ。

ただ、古賀氏本人は、あくまで「立派な社会人」である長男の会社の話だとして、自身は無関係を強調するのみで、各報道機関の取材にはほとんど応じていないようだ。

不適切な利益供与を求め続けた張本人の長男は、特別調査委の調べにも応じず、マスコミも完全にシャットアウト中という。政治家としてこれまで後継指名されることなく、民間企業の経営者として甘い汁を吸い続けてきた長男。銀座で豪遊する様子が週刊誌ですっぱ抜かれるなど、まさに「どら息子」にふさわしいが、「立派な社会人」と評する父親の見解にも呆れるほかない。

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