連載•小説 好評連載 椎野礼仁(しいのれいにん)の『TANKA de 爺さん』     第3回
好評連載 椎野礼仁(しいのれいにん)の『TANKA de 爺さん』     第3回
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2025/04/14

都立南高校二年 椎野礼仁(ラグビー部)

 

「キスだけで妊娠しないか調べたの」真顔の少女 高二の春の

楕円球追ってグランド駆け回る 視線の端にはバレーコート

「バレー部とラグビー部のキャプテンいいなぁ」と運動部員はみんな知ってた

家へ送るといつも機械の音がしてた「ネジを造って収めているの」

お父さん一人、機械1台、車はバン これが世に言う下請け工場か

共産党候補のポスター貼られてた そこでさよならいつもしていた

 もうはるか、本当にはるか昔のことだが、鮮明に記憶に残っている。当時の高校生は純情だった。“初恋以上、恋愛未満”だから、いい思い出としての位相を保っているのだろう。
 来週はこの続き、破局の数首を書いてみます。

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