連載•小説 ポスティングシステムは日本にとって不平等ルール
ポスティングシステムは日本にとって不平等ルール
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2025/03/04

もう不平等ポスティングシステムではメジャーに行かなくなるかも? 日本選手は売り手市場

 ロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希投手が2月21日(現地)、自身のインスタグラムで一般女性との結婚を発表した。この結婚は日米で大きな話題を呼んだが、その報道は野球大国ではないスペインにまで広がっている。すでに佐々木投手はメジャーな存在として注目されているわけだが、実はメジャーリーガーとして契約していない。

 佐々木投手の米大リーグ移籍は、ポスティングシステム(以下:ポスティング)という制度を利用しての移籍だ。この制度は日米の球団ビジネスの観点から実に不平等なルールだ。

 現行のメジャーの労使協定では、ロッテはわずかな譲渡金しか受け取れない。これがポスティングの「25歳ルール」というものだ。ちなみにソフトバンクはポスティングによる移籍を容認していない。「25歳ルール」は、メジャー球団が25歳未満の海外選手を獲得する場合、契約金などの総額を年間500万ドル(約7億6000万円)程度に抑制することを定めている。そのため選手は1年目からメジャー昇格が可能なものの入団時にはマイナー契約しか結ぶことができない。過去日本人選手では、大谷翔平選手(現ドジャース)が2017年オフに日本ハムからポスティングでエンゼルスに移籍したが、彼は「25歳ルール」の対象となり、契約金が231万5000ドル(当時約2億6000万円)と大抑制された。

 オリックスからドジャースへポスティングで移籍した山本由伸投手は25歳に達していたため、ルールの適用外で、12年総額3億2500万ドル(当時約465億円)の大型契約を結んだ。当然オリックスは、契約金の最大25%よりは下げられたが、それでも72億円を懐にした。ロッテは3億円に満たず、しかも結婚での一儲けもフイになった。ポスティングは過去、日米球界による協議でルールの改変が行われてきたが、メジャー側は、日本人選手の移籍志向が強いことを逆手に取りメジャー側に有利になるような変更を強いている。もともと「25歳ルール」は、中南米の若手選手の“青田買い”の防止が目的だった。ならば日本からのポスティングによる移籍は適用から外すことを求めるべきではないか。また25歳未満の移籍は容認しないという12球団統一の“選手(専守)防衛ルール”の制定も検討すべき時期に来ている。いまや日本球界にはメジャー垂涎の選手がゴロゴロいる売り手市場になっているのだから。

 

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