2025/10/07
真に外国人から選ばれる国となり、人材の確保と育成の両方を実現することが不可欠だ
。30年以上続いてきた外国人技能実習制度に変わる新制度「育成就労」が2027年4
月からスタートする。9月26日の閣議で、感染する改正入管法など関連法の施行時期が
決定した。外国人材をただの労働力として活用するだけではなく、育成を図ることで国際
貢献につなげることが求められる。
■1993年創設に技能実習制度を変更
1993年に創設された外国人技能実習制度は、日本で学んだ技術を帰国後に母国へ移
転することが従来の目的だったが、単なる労働力不足を解消するための働き手として外国
人材が登用されていた実態があった。技能実習生が実習先でトラブルに遭うなど問題も後
を絶たず、制度の改正を求める声が強まってきたことを踏まえ、政府が見直しを本格化さ
せ、育成就労制度の創設を決めた。
制度の目的を「人材の確保と育成」に切り替え、人手不足が顕著な建設や介護など17
の産業分野で外国人労働者を受け入れることとなる。外国人にとって魅力ある制度を構築
し、長期にわたって産業を支えられる人材を確保しながらも、育成も充実させることが重
要だ。
現在の政府方針では、育成就労制度の場合、原則3年の在留期間で、未熟練の外国人労
働者を即戦力と位置づけられる「特定技能1号」の技能水準にまで育てることを目標とし
ている。
■自民党総裁選では議論乏しく
高市早苗・前経済安全保障大臣が女性として初めて選ばれた先の自民党総裁選では、物
価高対策や外交問題などが大きな焦点となったものの、外国人材の受け入れについての議
論が乏しかった面は否めない。ただ、日本の人口減少が続く中、労働力不足が深刻化して
いる現在において、外国人材の重要性が増しているのは言うまでもないことだ。
2027年4月に育成就労制度開始までに、制度が適切に運用され、外国人材が適切に
確保・育成されるよう、政府は実行力のある運用方針を整えておく必要がある。
(桜田 亮)
TIMES
政治•経済



