政治•経済 秘書に責任押しつけて逃げ切る政治家 秘書が略式起訴の萩生田氏は政治的責任を
秘書に責任押しつけて逃げ切る政治家 秘書が略式起訴の萩生田氏は政治的責任を
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2025/09/03

 「秘書がやっていたが、知らなかった」――。政治とカネの問題を巡って、これまで幾度
となく国会議員からこうした無責任な言葉が発せられてきた。今回も秘書の責任だとして
、重大な問題に幕引きを図るつもりなのだろうか。自民党旧安倍派の政治資金パーティー
を巡る裏金事件で、派閥幹部だった萩生田光一元政調会長の政策秘書が、東京地検特捜部
に政治資金規正法違反で略式起訴され、罰金の略式命令を受けた。萩生田氏は、X(ツイ
ッター)への投稿で謝罪し、政策秘書が辞職すると説明したが、議員辞職は否定した。
■安倍派幹部で秘書立件は初
罰金刑となった萩生田氏の秘書は、自民党派閥の裏金事件で安倍派元幹部の陣営の関係
者が立件された初のケースだ。問われたのは、パーティー券の販売ノルマ超過分を派閥か
ら受け取りながら、萩生田氏が代表の党支部の政治資金収支報告書に記載しなかったとの
罪。検察は当初、不記載額などを考慮して不起訴(起訴猶予)としていたが、市民で構成
する検察審査会が「起訴相当」と議決したことを受け、一転して略式起訴した。
萩生田氏の不記載額は5年間で約2700万円にも上る。政治資金規正法の虚偽記載は
、有権者を欺く悪質な行為であり、一般社会でも裏金を受け取れば脱税などの罪に問われ
、許されないのは言わずもがなだ。
裏金事件では、多くの自民党議員の政治団体の収支報告書で不記載が相次いだ
。3000万円を立件ラインとし、それに満たないケースを一律に不起訴にしてきた検察
の弱気な姿勢は疑問だったが、今回の萩生田氏のケースを一転して略式起訴した姿勢は評
価できるだろう。
■「知らなかった」のお粗末姿勢
やはり問題なのは萩生田氏本人だ。過去の記者会見や衆院政治倫理審査会では、裏金事
件発覚後、事務所の担当者に確認して初めて不記載を知ったと強弁している。だが、大物
国会議員の事務所に派閥からキックバックされる不透明な資金について、秘書が事務所の
ボスである国会議員に一切報告せずに不記載を続けるだろうか。事務所のガバナンスが欠
如していたのは明白だ。
秘書が萩生田氏を守るため、全てをかぶるつもりで報告を避けていたとしても、萩生田
氏が「知らなかった」というお粗末な姿勢を貫くようでは、国会議員としての資質を疑わ
ざるをえない。秘書が立件されたからには、改めて会見を開き、自身の政治的責任につい
て説明し、けじめをつけるべきだ。

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