参議秘書兼経済アナリスト 吝 貢辞(やぶさか こうじ)の『日本経済・深層海流』春季短期連載 中国で人気を集める日本米の輸出が伸びないわけ(第5回)
政治•経済
2025/03/13
中国産日本米が中国国内で広く普及している
(写真 NECより引用)
二つの要因を検討した結果、中国への日本米の輸出が伸びないことと中国当局による精米や燻蒸の施設の認可は自由な貿易競争を阻害しているとは言えない。また、中国が中国産ブランド米のルーツが日本米であることを隠していることもない。むしろ、日本米の国際競争力を阻害しているのは価格である。農家の努力によって一定のところまで価格は下がったがその後が続かない。農業の大規模化、効率化を進められず、逆に兼業農家などの多様性を重んじたことによって低コスト化は進まなかった。政府は減反政策の一環としてコメ農家に飼料用米の栽培に変更した場合にはコシヒカリを生産したときと同様になる補助金を給付した。コメ農家は中国をはじめとした新しい市場で価格競争にさらされるよりも補助金で安定収入を確保する方を選んだ。政府の農政が農業の大規模化や生産効率の向上を阻害する結果となっている。コメの国際競争力を失ったのは政府による人災なのかもしれない。(つづく)
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