2025/05/22
おお怖い!ある手を使って戦うことをせずに台湾を手に入れようとしている
(写真 アルフレッド・E・モントゴメリー(少将時代) Wikipediaより)
台湾のある安全保障担当補佐官は、日本人外交官にこう言ったことがあるそうだ。「日本は外交政策を考えなくて済むからいいね。あるのは米国追随だけだから」。痛いところを突かれた。日本は独自の外交を実践できないが、時折米国が方針を転換すると、途端にチャンスが訪れる。米ソが敵対関係から雪解けになるや日本はシベリア開発、樺太ガス開発でロシアと協同事業を推進した。イランとは原油輸入で密接な関係があったが、米国のイラン制裁によりイラン原油の輸入が困難になると、アラブの商人は日本の足下を見た。以後日本は高い原油を買わされ続けている。核武装はがんじがらめの監視体制、つまり核拡散防止条約という不条理によって事実上禁止されている。アメリカ人には復讐権という強迫観念があり、日本が核武装すると、かならず2発お見舞いされるという恐怖感があるから日本に核を持たせない。
ところが台湾は日本と同じく米国追随だが、日本のようにやわではない。マーク・モンゴメリー元米海軍少将(民主主義防衛財団=FDD上級研究員、サイバーセキュリティーと防衛政策の専門家)が最近あるニュースサイトに語ったところによると、「中国は台湾に軍事侵攻する必要はない。その代わりにサイバー攻撃、経済的圧力、情報戦を使って1発も銃弾を撃つことなく台湾を支配下に置くことができる」と語った。これまでも「台湾は海上封鎖で電力を失う」と警鐘を鳴らされてきた。中国が台湾を支配下に置こうとする場合、戦わずに勝つ方法を採る。それが以下に述べる方法だ。実は台湾は電力の約半分を液化天然ガス(LNG)に頼っており、備蓄は数日分しかない。中国が台湾の主要なLNG荷揚げ港近くでミサイル試射を装って海域の封鎖を宣言したり、外交圧力をかけて船の入港を停止したりすれば、台湾全土は1週間以内に電力を失う。電力を失えば、冷蔵庫の食料品は腐る。銀行などのインフラは機能しなくなる。病院の患者は、命に関わる重要な機械が停止して死ぬかもしれない。こうして日本と同じ島国は根底から壊滅するのだ。爆弾やミサイルではなく、サイバー攻撃と供給の停止圧力によって完全に破壊されるというシナリオだ。
中国はすでに米国のインフラをも標的にし始めている。ハッカー集団「ボルトタイフーン」による活動で中国はグアムやハワイの重要な米国のシステムにマルウエアを侵入させた。台湾は現在、世界のサプライチェーン(供給網)と半導体戦略の中心に位置している。台湾が経済的なマヒ状況に陥った場合、世界の最先端半導体チップの約90%の供給が止まる。台湾は日米だけでなく、欧州やアジアなどの国にとってもいまや重要な資産となっているのだ。幸い台湾は真剣に防衛に投資している。米国では、台湾問題がいかに重大かが認識され始めている。日本も台湾と同じ境遇に置かれている。中国の目標は戦って勝つことではない。全く戦わずに勝つことだ。日本も中国のサイバー経済戦争に対抗するために経済的、デジタル的、軍事的に抗戦態勢を整える必要がある。
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