政治•経済 ロシアの中国頼りが露呈した「ロシア・対独戦勝式典」でのプーチン&習近平の“ウソ蜜月”
ロシアの中国頼りが露呈した「ロシア・対独戦勝式典」でのプーチン&習近平の“ウソ蜜月”
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2025/05/23

なにがなにやらわけがわからんゾ!ロシア(プーチン)と中国(習近平)

(写真 キルギス南部ジャララバード州のタシュキチュ集落で行われた中国~キルギス~ウズベキスタン鉄道プロジェクトの起工式で、国旗の背後で打ち上げられた花火。大統領府提供(2024年12月27日撮影)。(c)KYRGYZ PRESIDENTIAL PRESS OFFICE/AFP

 ロシアのプーチン大統領が4月29日、「5月8日から3日間停戦する」と一方的に発表したのは、とにかく戦勝記念日だけは無事に開催したいという身勝手な理由からだ。5月9日にモスクワ・赤の広場で行われた対独戦勝80周年記念式典には、中国の習近平国家主席をはじめ26カ国の首脳が出席し、プーチン氏は面目を保った。その一方で、主賓である習主席の滞在中(7日から10日)異例ともいえる3回の首脳会談を行ったが、その結果はロシアの中国追随を色濃く表す内容に終わった。記念式典の成功に満足し「友人習近平」を見送った後の11日夜、プーチン氏は「前提条件なしで、イスタンブールで和平交渉を開催することを提案する」との声明を出した。ところが、中国の王毅共産党政治局員兼外相は、プーチン氏の大統領声明の半日前、習主席モスクワ訪問後の記者会見で「ロシアは前提条件なしで交渉に同意するだろう」と発表していた。つまりプーチン氏は周氏から「交渉しろ」と迫られたということだ。

 ウクライナは、記念日を控えた6日夜、ドローンをモスクワ周辺を含むロシア南西部に飛来させ、モスクワでは一時、すべての空港が閉鎖されるなどの混乱が起きた。しかし、習氏ら外国首脳がモスクワに到着した7日以降は、モスクワを狙った攻撃は行われなかった。その理由は、ウクライナにとって外国首脳を危険にさらすことは自殺行為だからだ。米中対立の中でロシアの立ち位置に注目が集まるが、習氏の式典参加は、少なくとも中ロの関係にくさびを打ち込もうとするトランプ政権の試みが、現段階では成功していないことを示している。習氏が式典に参加した理由は、トランプ米大統領に対し、中国とロシアは永遠の友人であることを改めて示すためでだが、ただお友達と言っても平等ではない。現在両国関係は、中国が一方的に利益を得ている。欧米などからの経済制裁を受けるロシアから、中国は多くの資源を安値で輸入し大きな利益を得ているが、ロシアへの中国の直接投資はわずかだ。ロシアが「自らの勢力圏」とする中央アジアやカフカス地域への中国の浸食は激しい。建設中の中国-キルギスーウズベキスタン(CKU)鉄道は、北京から同地域への直接アクセスを可能にし、同地域のロシアの輸送網への依存度を大きく下げさせる。それでもウクライナ侵攻で国際的に孤立するロシアは中国にすり寄るしかない。3回を費やした首脳会談では、中国へ武器支援を要請したが、どうやら中国は拒否したらしい。

 首脳会談後の共同会見で、両国は多くの声明を発表した。

「核保有国に対話を通じた問題解決の呼び掛け」「ウクライナ危機の持続的な解決には、その根本問題の除去が必要」「米国によるロシアと中国の『二重封じ込め』に対抗するため連携を強化する」などである。実に長い声明だが、空虚な言葉が並んだにすぎないものだった。

 

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