2024/12/01
米国司法省が起訴した500ドットコムによるIR汚職事件
岩屋毅外務大臣に中国政府系米国企業による収賄の疑惑が報じられている。事件が起こってからは結構な月日が経過しているがここにきて米国司法省が遂に動いた。中国企業500ドットコム(現ビットマイニング)の潘正明・元最高経営責任者(CEO)がコンサルタントを介して2017年8月に日本の国会議員1人に200万円、9月に複数の国会議員らに約2650万円を渡したとされる容疑である。12月には国会議員らをマカオ旅行に招き、プライベートジェット、ギャンブルのチップ、食事、性接待、宿泊などの費用を負担し、現金も渡していたとされている。500ドットコム潘CEOの贈賄の目的は日本での統合型リゾート(IR)の開発業者の選定に関して有利な取り計らいを得る事である。この汚職事件では2019年12月にIR担当の副内閣相と副国土交通相を務めていた衆院議員の秋元司氏が逮捕されている。秋元司氏は2021年の地裁判決に続き2024年3月に東京高裁が地裁判決を支持した懲役4年追徴金758万円の実刑判決を受けている。
米国司法省によると米東部ニュージャージー州の連邦大陪審は500ドットコム(現ビットマイニング)の潘正明・元最高経営責任者(CEO)を海外腐敗行為防止法違反などの罪で連邦地裁に起訴したことを明らかにした。起訴内容から潘氏側が1000万ドル(約15億4000万円)の罰金の支払いに同意しているがわかる。捜査はアメリカ連邦捜査局(FBI)の国際汚職捜査班があたり、日本の捜査当局も協力している。総額200万ドルの賄賂を渡した容疑で潘CEOには5400万ドルの罰金が科される予定であったがビットマイニング社は捜査協力に同意し罰金は大幅に減額された。
日本では秋元司元衆議院議員が有罪判決を受けた際に岩屋毅衆議院議員、中村裕之議員、宮崎政久議員、船橋利実議員、下地幹郎元議員が東京地検特捜部の捜査を受けている。操作は潘氏の贈賄の依頼を受けたコンサルタントの証言と家宅捜索で押収した現金の授受について書かれたメモしかなかった。下地幹郎氏は現金の授受を認めたがその他の4名は否定している。起訴に足る裏付けが十分にできなかったことから秋元司氏以外は起訴されていない。東京地検特捜部は立件できなかったことに関して収賄が無かったということではなく100万円は少額であることを理由に5人を不起訴としている。秋元司氏は現金の授受は否定しているもののマカオへの接待旅行については認めている。
東京地検特捜部では秋元司氏しか起訴できなかったことから米国FBIが引き続き捜査を行っても残りの5名を起訴することは難しい。連邦地裁の起訴状では収賄側の日本の国会議員の名前は伏せられてはいるものの「日本政府でインフラ、輸送、観光を所管している高官」と説明が為されている。東京地検特捜部からFBIへも捜査情報は提供されていることから名前が公表されていない国会議員は前出の5名であることは間違いない。
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