連載•小説
ロッテの吉井理人監督が今季限りでの辞任を発表した。サブロー(大村三郎)ヘッドコーチが監督に昇格する。 元同僚の退任に佐野氏は「吉井監督、おつかれさまでした」とねぎらいの言葉を贈る。 チームに対しては「フロントからの補強などのバックアップをもっと力入れてほしかったですね。最初の2年は若い力を何とか戦えるようにやりくりしていたと思います。でも、そのつけが今シーズン随所にでてしまったのかなあ」と、厳しく迫った。 現役時代には「こんな名監督になるとは思わなかった」と言うも。「近年は野球観というのが常にアップデートされていた。マネジメントをものすごく勉強されたんだと思います」と語る。 「今シーズンの結果は残念だったと思います。でも、僕はこの吉井監督の3年間は〝素晴らしい3年間だった〟と思います」と締めくくった。 (タサイリョウ)
2025.10.10
財産没収の憂き目を見てから約1年経った1792(寛政4)年、逆風が続いた蔦重の反転攻勢が始 まる。そのパートナーの第一は、もちろん喜多川歌麿だった。 この年、このコンビが世に送ったのが『婦人相學十躰』と『婦女人相十本』という2つの美人画 の作品集。前者は当時流行していた相学=人相学をもとに様々な女性の性格や特徴を表現、後 者は「文読む女」「煙草の煙を吹く女」「ポッピンを吹く女」等々の様々なしぐさの女性の表 情を追った作品集である。 特筆すべきは個々の絵の構図だった。当時の美人画ナンバーワン、鳥居清長が現代のモデルの ような長身の女性の全身像を優雅に描いていたのに対し、歌麿のそれはほぼ胸から上のみ。残 りをカットした代わりに、女性の顔がクローズアップされていた。 女性が見えるほんの一瞬の表情をとらえ、それを細密で大きな図柄に落とし込んだこの構図は 「大首絵」と呼ばれる。現代人が浮世絵、美人画と聞けば多くがこの大首絵を思い浮かべるの は、この2つの作品集が爆発的な支持を受け、他の絵師たちもこの蔦重、歌麿のアイデアを一斉 に真似をし始めたことが理由だろう。 清長に代わる美人画の主役に、歌麿は一気に躍り出た。(つづく) (西川修一)
2025.10.09
メジャーリーグではプレーオフがスタート。佐野氏は「多くの日本人選手があの舞台でプレーできていることがうれしいですね」と佐野氏は笑顔を見せる。 「レッドソックスの吉田、カブスの鈴木、今永、パドレスのダルビッシュ、ドジャースの大谷、山本ですが、なんといっても佐々木選手の活躍が凄いです」 佐々木はプレーオフから守護神に起用され、2試合2セーブの大活躍。中継ぎ陣が弱点と言われていたドジャースの救世主となっている。 佐野氏は「春先とは全然違いますよ」。良くなった点は「バランスですね。全然変わりました」と指摘する。 「しっかり軸足の乗ってる。立ち姿もまっすぐ。なので体重移動もスムーズですし、まっすぐを叩きつけられている。ショートイニングでは相手打者も対応しきれないのではないでしょうか」 ワールドシリーズ進出の原動力となりそうだ。 (タサイリョウ)
2025.10.08
先日、街を歩いていると、不意に『春の海』が流れて来た。誰もが聞いたことがある、あ の正月の曲だ。どこで鳴っているのかと耳をそばだてたら、近くの古いアパートの一室か らだった。 最初はテレビの音かと思ったのだが、今はまだ10月である。そうなると、音源は、ネッ ト或いは『決定盤CD!日本の正月』などからかもしれない。 いずれにせよ、住人は最初から『春の海』を聴くつもりだったということになってくる。 俺は思わず立ち止まった。なぜ、あの部屋だけ正月が2か月も早いのだろうか?窓が開い ている為「ちょっとちょっとお前さん!」と聞くこともできるが、今、住人は正月ムード 真っ最中かもしれず、大変な邪魔になってしまう。餅を焼いていたりしたら、ますます声 がかけられない。 そんなことを想像していると『春の海』は終わって、静かになった。 俺はしばらく待ってみたが、何も聞こえて来なかった。 帰り道、もう正月が終わったような気分になった。
2025.10.08
もう少し栃木県絡みの話を。当時は下野でも狂歌が盛んに詠まれていた。蔦重が版元で編者を 南畝としてリリースした『新玉狂歌集』などの狂歌集には、下野の狂歌師の作品が数多く掲載さ れている。下野の商人たちと歌麿との間には、アーティストとスポンサーのような関係が生まれ たようだ。 近年、栃木県内の旧家などで歌麿の肉筆画が発見された。『女達磨図』『鍾馗図』『三福神の 相撲図』がそれ。さらに喜兵衛の叔父である善野伊兵衛という商人が歌麿にオファーし、完成さ せた大作が『雪月花』3部作だ。『品川の月』(1788年完成)『吉原の花』(1791~92年完成)『 深川の雪』(1802~1806年完成)の3点からなり、それぞれ縦150cm~2m弱、横約2.5m~3.4mと いう大判の作品である。 『品川』は品川の妓楼の座敷、『吉原』は吉原の大通りと引手茶屋、『深川』は深川の大料亭 の座敷に遊女や飯盛りなどの女性がそれぞれ19人、52人、26人も描かれた豪華な群像画だ。歌麿 の肉筆画の最高傑作とも呼ばれる。 この3部作は1879(明治12)年に栃木県内で善野家が公開してから海外に流出、『深川』だけが 国内に持ち帰られ、戦後に1度公開された後は長らく行方不明となっていた。2012(平成24)年 、『深川』は再び発見され、2017(平成29)年には米国に保存されている他の2点とともに138年 ぶりに3点そろって公開された。(つづく)
2025.10.06
海を買い占めオレンジを買い占めオレンジを海に投げ捨てる老大佐 木下俊介 この歌に出会って、僕は短歌をずっとやろうと思った。 父の他界と入れ替わるように、「やどりぎ」という短歌結社に入って歌を作り始めた。時あたかも2000年。50歳だった。十年くらいたって、福島泰樹師の結社「月光」の歌会に出席した。・・・僕が知っていた短歌と全く違う世界がそこにあった。全く歌がわからない。何をどう歌っているのか、さっぱり意味がつかめない。歌評も話していることが理解できない。 「俺ごときの歌詠みが来るところじゃなかった」。そう思った僕は、一年くらいは足を運ばなかったと思う。でも、なんとなく気にはなって、ぽつりぽつりと参加しては、ああ、やはりわからないと、またしばらくは休む。そんな繰り返しだったが、ある会に、上の歌が出詠されていた。 読んだ瞬間、雷に打たれたような衝撃が、僕の体を走った。海を買い占めることができる男、オレンジを買い占めることができる男。その男がしたことは、オレンジを海に投げ込むという児戯。すべての権力を手にしてしまった男の虚無。短歌ってなんと深いんだろう。 と同時に、あれ、俺、今までならこの歌に感応できなかったんじゃないだろうか。そう思うと勇気が出て、月光に毎月通う自分がいた。 この歌の作者は当時25歳。歌会の批評の鋭さには秘かに瞠目していた若者だった。
2025.10.06
先日、ニュースを見ていたら、リポーターが一人の市民に「ちなみに何時起きですか?」「ちなみにお昼は何を?」「ちなみに休みはいつまで?」などと聞いていた。 俺は気になったので、何回「ちなみに」と言うのだろうと耳を傾けていたら、3分ほどの間で10回以上使っていた。 ちなみに、これだけ使うのは多すぎると感じたので、聞かれた方も「ちなみに7時起きでした」「ちなみにお昼はカレー」「ちなみに休みは明日まで」と、わざと答えてやればよい。 ちなみに、「ちなみに」の漢字は「因みに」だ。 ちなみに、「因みに」という字は、囚人の「囚」に似ている。 ちなみに、さっきのリポーターがいつもの癖で、囚人に「因みに囚人ですか?」と聞いてしまいそうで怖い。 ちなみに、囚人も「因みに無期懲役です」と答えたりして。 ちなみに、俺は段々「ちなみに」の意味が分からなくなってきている。 ちなみに、誰か「ちなみに」の正しい使い方を知ってる人はいますか?
2025.10.05
クライマックスシリーズファーストステージが11日から始まる。 パ・リーグは2位日本ハムファイターズ対オリックスバファローズ(@エスコンフィー ルド)となった。 日ハム側のポイントは「もちろん、レイエスが打つかどうかなんですが、そこに連なる 清宮、万波がどういう風に躍動できるのか」(佐野氏)とレイエスを軸とした打線にリズ ムが生まれるかどうか。 一方、オリックスは「ソフトバンクに巻き返したい、一矢報いたいという気持ちでしょ う」と佐野氏。シーズン最終盤ではこれまでの〝お得意様〟扱いを吹き飛ばすように、ソ フトバンクに対して敵地での4連勝を飾った。日ハムとは五分(12勝12敗1分け)だ けに、勢いに注目だ。
2025.10.05
『ソーゾク』は、喜劇か、はたまた悲劇か。まあこれは観る人によって意見は分かれるところであろう。所詮他人事と思っている人は間違いなく喜劇としてこの映画を観るだろうし、相続問題に直面したところでこの映画を観る人にとっては自分の置かれている立場を考え併せ、〝これは悲劇としか言いようがない〟、と思うであろう。この映画は観る人によってなんとでもその印象は変わってくるに違いない。それがこの映画の特長ではないかと考える。観る人によってその評価、そして観方が違うのだ。そしてそれらすべてが正解なのである。融通無碍というか縦横無尽というか、そんな映画なのだ。懐が深い映画と言い換えてもいいかもしれない。 コメディかトラジディか、それはともかくこの映画の神髄はエキスパートもうならせるだけの徹底した根拠があるということに尽きる。根拠というのを法的裏付けと言い換えてもいい。これが全編にわたって横溢している。これがこの映画のレピュテーションを決定付ける。こんなことを書けばいかにも難解な小難しい映画のように感じるかもしれないが、全然そんなことはない。まずは、コメディかトラジディか、というところから入っていくのだから。観る者は自然と相続問題における法的しばりを実感していく。そう、相続問題というのは法律にがんじがらめになっているのだ。針の穴のような小さい部分まですべて法律というものが入り込んで関係者を縛りあげる。 監督で脚本も書いた藤村磨実也もその実態を描こうとしたのだ、と筆者はみた。それをこんなエンタメに仕上げたのにはさすがといわざるを得ない。 エンタメと法律、この二律背反のような存在の中心に立ったのが、松本明子演じる〝相続診断士〟である。松本はこの役でいい味を出している。終始苦笑いのようなあいまいな表情を浮かべ、時にはおいしい話をし、かと思えば、法律に則った冷酷な話をする。松本の一言一言で当事者たちは一喜一憂する。これがテンポよく続くのだ。実におもしろいんだなあ、これが。映画全編に横たわる相続問題に関わる法的根拠は専門家も頷かざるを得ない。これがあって『ソーゾク』は刹那的なエンタメで終わらない強い存在意義を持ってくる。 エグゼブティブプロデューサーの関顕嗣はいう。 「松本(明子)さんは、今、空き家問題にも取り組んでいるそうです。演技に説得力があるのは芸能活動の外でそのような社会問題にも積極的に取り組んでいるからかもしれません。いい演技を見せてくれました」。 もうひとり忘れてならないのは、特別出演の布施博である。布施がどんな役で登場するかは観てのお楽しみ。ヒントをいっておこう。布施の登場シーンは実は多くはないが、この映画の法的根拠というややこしいシロモノをけれんみのない達者な演技で体現してくれている。それを布施はまるで肩ひじ張らず語りかけるんだな、円熟の演技としか言いようがない。説得力あるんだ、これが。 「本当に他人事じゃない〝相続〟。いつこの問題が勃発するかだってわかりません。その時のためにこの映画を観ておいた方がいいですよ。この先、パート2、パート3の構想も温めています」(前出 関)。 『ソーゾク』公開は10月17日。今からでも遅くはない。今すぐあなたが手に持っているスマホから公開日の席を押さえた方がいい。いつやってくるかわからない相続問題に直面したときに、〝しまった、あの時『ソーゾク』を観ときゃよかった〟なんて後悔をしないために。(文責 廣田玉紀[ひろた たまき] 敬称略)
2025.10.04
クライマックスシリーズファーストステージが11日から始まる。 パ・リーグは2位日本ハムファイターズ対オリックスバファローズ(@エスコンフィールド)となった。 日ハム側のポイントは「もちろん、レイエスが打つかどうかなんですが、そこに連なる清宮、万波がどういう風に躍動できるのか」(佐野氏)とレイエスを軸とした打線にリズムが生まれるかどうか。 一方、オリックスは「ソフトバンクに巻き返したい、一矢報いたいという気持ちでしょう」と佐野氏。シーズン最終盤ではこれまでの〝お得意様〟扱いを吹き飛ばすように、ソフトバンクに対して敵地での4連勝を飾った。日ハムとは五分(12勝12敗1分け)だけに、勢いに注目だ。
2025.10.03







