政治•経済
政府の負債は国民の資産である アメリカも20年以上、PBは赤字である。積極的な財政出動を維持して経済成長を続けている。イギリスも同様に20年以上、赤字が続いている。それでもコロナ禍以外は経済成長を維持してきている。イタリアはPBの黒字を維持してきたことで経済成長は20年にわたり抑制的であった。日本はPBの黒字化はしないものの緊縮財政を続けてきた結果、他の先進国の経済成長から取り残される結果となった。国債残高を人口で割って「国には国民一人当たりの借金がこんなにもある」なんて的外れな危機感を煽り、国民の貧困化を進める国家運営を行っているのは日本くらいのものだ。さしあたり、国の借金ではなく政府の負債である。そして、政府の負債は国民の資産でもある。(おわり)
2025.03.11
食料安全保障に逆行する国の減反政策 (写真 農民運動全国連合会HPより引用) かつては1粒たりとも入れないと市場開放を拒否してきた外国米であったが1993年の冷夏による不作をきっかけに解禁された。毎年、ミニマムアクセス米として国内生産量の8%に相当する外国毎を輸入することが課せられており、現在でも年70万トンから80万トン程度を輸入している。国内のコメ収穫量は年10万トン程度ずつの減少が続いている。1999年に制定された食料・農業・農村基本法は貿易自由化に対応するために大規模な専業農家による生産性向上を目指す方向を示したはずだった。ところが、その後の政府の農政は一貫せず兼業農家などの農業の多様性を重視することで生産集約による効率化を阻むこととなった。輸出拡大と生産性向上を並行して行うことで食糧安全保障に繋げるはずが時代に逆行する減産政策を進めてしまっている。国の農業政策のブレによって品質、価格、といった国際競争力は発揮されず生産性の向上には結びつかなかった。日本の農産物や食品の輸出額は1兆円に上ろうとしているが、そのうちコメは僅か30億円に過ぎない。もはや、国際競争力を失った輸出品目である。コメの生産は日本の食糧安全保障と密接に関わる。民族の主食であるコメは数少ない国内自給率ほぼ100%の産物である。減反を容認すべきではない。(つづく)
2025.03.11
食料安全保障に逆行する国の減反政策 (写真 北海道貿易燻蒸倉庫HPより) ホクレンも神明も全農パールライスも50トン以上/日の農水省の工場リストに載っている。3工場で1日50トン250日稼働すると年37500トンとなる。燻蒸倉庫に関してはどうか。酒田港は中国に最も近い海上輸送路を持つ。燻蒸倉庫は2施設を備えており年間2000トンを処理できる燻蒸倉庫を備えている。酒田港は2025年には20万トンの処理能力を備える計画であった。他にも規模は定かではないが認可を受けている他の5施設を考慮すると年1万トン以上の収容能力は持つと考えられる。即ち、燻蒸施設の処理能力は余裕がある。精米も燻蒸も処理能力に関しては十二分であることから中国当局の締め付けによって日本米の輸出が阻害されているという論は当てはまらない。ちなみに、中国はアメリカにも日本と同様に中国当局による精米工場と燻蒸倉庫の認可承認を課している。日本だけが他国と比較して米の輸出に関して中国から厳しい条件を課されているということはない。かつて、2010年に日本米の中国への輸出を拡大させるという日中合意によって日本各地の港やコメどころが期待を膨らませた。精米工場は3か所、燻蒸施設は7か所の中国側による認可にとどまっているが、2011年には30か所以上の精米工場や燻蒸施設が中国当局に認可を申請している。内外価格差が大きかった当初は日本米がたゆまぬ技術革新と品種改良によって価格を半分以下にしたことで少なからず輸出が促進された。その結果、世界各国で日本食ブームが起こり国際的な認知度も増した。ところが、その努力は水泡に帰すことになったと言っても過言ではない。コメの輸出は増えるどころか近年では減っている。コメの収穫自体が減っている。(つづく)
2025.03.10
政府の負債は国民の資産である 現状を踏まえて手を打つべきは積極的な財政出動に方針を転換するべきである。基礎的財政収支の黒字化などという何の意味も成さない呪縛を解消するべきだ。プライマリーバランス(PB)の健全化は支出を税収の範囲内に縛ることを意味しており、歳出を制限することになる。歳出の制限は明らかなデフレ政策であり国民を貧困化させる。デフレは財政を悪化させるので負のスパイラルに突入してします。市場のマネーが減少すると税収だけでなく企業の収益の悪化も招く。消費の冷え込みは企業の投資意欲を削ぎ生産性が向上せずGDPも落ち込む。諸悪の根源であるPBの健全化など意識すべきではない。なにより、今は戦後でも戦中でもない。財政法制定時とは経済環境が大いに違う。特例公債法の延長を主張しているのではない。財政法第4条自体が不要である。(つづく)
2025.03.10
食料安全保障に逆行する国の減反政策 (写真 農林水産省HPより) 日本の米が中国で徐々に評価を上げている。中国で人気があるのだからもっとたくさん輸出したら良いという声が聞かれる。確かにその通りであるから少し調べてみた。日本から中国への米輸出量は2019年の1007トンを境に減少しており2021年には575トンとなっている。中国での日本米の評価は上がっているのになぜ日本米の輸出量は増えないどころか減少しているのか。それには2つの要因が考えられる。 1つ目は日本から中国へ米を輸出するにあたり検疫条件が厳しいこと。日本産米の中国向け輸出に当たっては植物検疫条件により中国側が認可した指定登録施設で精米・燻蒸等がなされた米のみ輸出できることとなっている。現在、精米工場は北海道のホクレン農協、神奈川の全農パールライス、兵庫の神明の3か所、燻蒸倉庫は小樽倉庫、石狩倉庫、酒田港西埠頭2施設、上組3施設の7か所となっている。精米工場や燻蒸倉庫の認可数を中国当局が絞ることで輸出の増加を抑制しているのではないかと指摘されている。実際はどうだろう。一般的な業務用精米卸メーカーで導入されている精米機でどのくらいの処理能力があるのか計算してみた。ミルモア精米機HPR25Bは業務用としてロングセラー商品である。ミルモア精米機HPR25Bの精米処理能力は1500キロ/時間であるから、1日8時間稼働させたとして12トン、年間稼働日数を250日として年3000トンとなる。ミルモア精米機HPR25Bを認可した3工場に1台ずつ設置されていたとしたら9000トンとなる。(つづく)
2025.03.09
政府の負債は国民の資産である 石破政権が岸田政権時代の財政政策を継承しているとすると令和7年度には基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を実現する路線を堅持するということになる。現在の見通しによると黒字化を達成できる見込みである。その背景として、企業の好業績や物価高を背景に税収が増え、社会保障費抑制などの歳出改革が進むことなどが挙げられる。達成幅は8000億円程度。GDPの0.1%相当に当たる。 これまで特例公債法を繰り返し制定することで先延ばしを続けてきたが、本来は財政法で赤字国債の発行は禁止されている。太平洋戦争末期に当時の政府が赤字国債や戦時国債を濫発したことで過度のインフレを招いたことから財政法第4条で赤字国債の発行が禁止された。第5条では日本銀行に引き受けさせることも禁止している。よって、公債は市場を受け皿とした上で日本銀行が長期国債を買い入れている。財政法の規定には但し書きで例外的に公共事業費等の為の財源調達に国債発行を認めている。建設国債がこれにあたるが建設国債を発行しても尚財源が不足する場合に公債を発行する為の特例法が特例公債法である。 現在、コロナ禍明けの輸入物価高、コストプッシュ型インフレに見舞われている。物価高で国民生活は苦しめられるが税収だけは上振れて好況を博している。実質賃金は賃上げが物価高に追いつかずマイナスで推移している。それだけではない。賃上げに伴い税額も上がる。累進課税制度によって所得税も上がる。物価高と累進課税分が賃上げ以上になっている、所謂ブラケットクリープの状態に陥っている。インフレ局面では税額の調整は必須である。岸田政権下ではこれを放置したことから実質的に増税している状態に陥っている。(つづく)
2025.03.09
地方議員の無駄を許すな!亡国の徒が跋扈するこの国の惨状を見よ! 長野県白馬村が今年1月16日~2月10日にかけて、現職の副村長と同じ月額59万1000円の給料(任期は4月1日から4年)で公募していた副村長について、適任者がおらず候補者の採用を見送ると発表した。応募には県内外から18人の申し込みがあった。高収入ゆえか18倍の競争だから相当なり手は多かったといえるが、反対の事例として、副村長のような公務員ではないものの地方議員の「なり手」は不足している。地方議員はベラボーな年間高額報酬を得ている。政務活動費を含む報酬は、都道府県議会議員が約2000万円超、市区議会議員で700万円~1000万円超、町村会議員が300万円~400万円で、議会が開かれるのは毎回1時間程度、年間稼働40日~90日。そのくせ政策などは職員に丸投げだから、不勉強にして高額時間給まさに“やらずぶったくり”の職業だ。カネとヒマがありすぎるから「淫行」に「不倫」「薬物使用」「酒酔い運転」挙句は数年ごとにアゴ・アシ付き、中には“チン付き”まである海外視察旅行ならぬ海外慰安旅行まであるのだから事件を起こさない方がムリというものだ。おまけに地方議員は利権だらけで、それを貪り食えるオイシイ身分なので、世襲議員がゴロゴロいて、河村たかし衆議院議員がかつて「海外の地方議員はボランティアが主流。それに比べると日本はおいしいから家業になっている」と批判したが、この発言は正鵠を射ている。 それがだ。総務省の調べでは2019年4月の統一地方選挙で、全国の93町村で立候補者が定数に満たないために投開票を行わず、立候補者全員が無投票で当選した。無投票当選の割合は23.3%となり、過去最高を記録した。無投票当選は毎回増えている。人口の多い大規模自治体議会の議員は「高待遇・高額報酬」、人口の少ない小規模自治体議会では議員のなり手が不足しているのは報酬が少ないからだと論陣を張り、報酬額アップを勝ち取る議員が数多くいる。都道府県議会議員への立候補者が少ない理由は「1人区」が多いからだ。「複数区」の場合民意は反映されやすいが、「1人区」の場合には、現職や自民党所属議員が有利になるということで、「どうせ当選できないから」と他の立候補者が出なくなり、投票が行われずに無投票当選が決まってしまうというカラクリなのである。都道府県議選における自民党の当選状況は、全国の1人区で68.9%も占めている。しかも衆議院の小選挙区制には、「死に票」(当選者の決定に結びつかなかった票)を減らすための比例代表制があるが、地方議会では1人区でいったん当選してしまうと多選が可能になり、利権を貪る=オイシイから家業という腐敗の構図を作ってしまう。 国政についても日本の人口の2.6倍あるアメリカの上下両院議員数が535名に対して、日本の衆参両院議員数は713人もいる。上から下まで議員は大削減すべきなのだ。
2025.03.08
フランスに右に倣え!直ちに観光立国を目指せ、ニッポン 今年1月は、中国の春節が始まり、暇な中国人観光客が増えたこともあって、単月としては過去最高の378万人の訪日客数を記録した。オーストラリアや米国からのスキー客も増えている。観光立国を目指す政府は、昨年3月に閣議決定した「観光立国推進基本計画」で「持続可能な観光」「消費額拡大」と共に「地方誘客促進」を掲げた。全国14地域を複数年、集中支援するモデル地域に選定し、北陸エリアや松本・高山エリアなどで効果が出てきている。政府は、2030年に訪日客6000万人、消費額15兆円を目標に掲げているが、決して不可能ではない状況となっている。昨年のインバウンド(訪日客)数は、過去最多の3686万人となり、消費額も8兆円を超える勢いだからだ。 一方、1カ所に訪日客が集中したり、市民の生活圏に観光客が押し寄せることによるオーバーツーリズム(観光公害)も各所で起きている。京都市では訪日客の増加で市民の足であるバスの混雑が深刻化し、他の観光地ではゴミのポイ捨て、民泊の増加による住宅地の騒音が問題になっている。こうした負の部分はあるにせよ、海外インフルエンサーのSNSへの写真投稿に惹かれ、これまで観光客が来なかった地方のコンビニの前からの富士山撮影や某スポーツ漫画の聖地に訪日客が訪れ、交通安全上の問題も起きているものの訪日客ははせ参じてくる。インバウンド需要の高まりは歓迎すべきであり、観光およびその関連産業は、将来、日本の産業の大きな柱となるとみられる。とりわけ地方は観光振興への期待が大きい。そのためにも地方への誘客、拡散が重要となってくる。それと同時に、文化大国のフランスが観光大国であることに倣い、インバウンド戦略を文化戦略とする施策を早急に行うべきだ。
2025.03.07
中国への対抗策、多国籍間の連携が必須 (写真 防衛省HPより) 日本は東シナ海、フィリピンは南シナ海で中国の脅威にさらされている。地域の平和と安全を守るため日比は、日米比の枠組みの強化が風雲急を告げている。中国は沖縄県・尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返し、操業中の日本漁船に接近するなどの危険な行為を繰り返している。フィリピンと領有権を争う南シナ海では、中国海警局の船舶がフィリピン側の船に放水銃を使用するなど、さらに過激な行為で地域の平和と安定を脅かしている。そこで先月、フィリピンを訪問した中谷元・防衛相が、同国のテオドロ国防相と会談し、自衛隊と比軍の連携強化に向け、部隊運用担当者間の戦略的対話の立ち上げに合意し、さらには中国を念頭に米国やオーストラリアといった同盟国・同志国との連携を深める方針も確認した。 2023年11月には当時の岸田文雄首相が、フィリピンのマルコス大統領と会談し、自衛隊と比軍の往来に関する「円滑化協定(RAA)」締結に向けた交渉開始で一致したほか、同志国を対象とする「政府安全保障能力強化支援(OSA)」を初めて適用し、フィリピンへの沿岸監視レーダー供与で合意した。RAAは相手国に入国する際のビザ(査証)取得や武器・弾薬を持ち込む際の手続きを簡略化するという内容を持ち、日比両政府は24年7月に署名している。この協定により、日本が「準同盟国」と位置付ける豪州、英国に続いてフィリピンが3カ国目という重い関係を結ぶこととなった。「準同盟国」とは、日本にとって唯一の同盟国である米国に準じ、安全保障分野で協力関係を結ぶ国のことを指す。フィリピンは日本のシーレーン(海上交通路)の要衝に位置し、日比両国は共に米国の同盟国だ。日本は中国を念頭にフィリピンとの「準同盟」を強化する必要がある。中谷防衛相は日比会談後の共同記者発表で、「インド太平洋地域の平和と安定を維持するためには、防衛面の協力をさらなる高みに引き上げていく必要がある」と述べた。 「力による現状変更」を目指す中国に対して平和を守り抜くには、多国籍間で抑止力を向上させる以外に方策はない。
2025.03.06
イーロン・マスク肝いりの国際開発庁(USAID)、閉鎖の真意は? (写真 国際開発庁) 米トランプ政権で政府支出の削減策を検討する組織「政府効率化省(DOGE)」を率いるイーロン・マスクは2月3日、SNSの音声配信機能で、海外で援助活動を行う国際開発庁(USAID)について、運用が不透明だなどという認識を示し、そのうえでトランプ大統領と協議し、「彼も閉鎖すべきだということに同意した。本当にいいのかと何度も確認したがイエスと言ったので、閉鎖する」と述べ、トランプ大統領が「USAID」の閉鎖に同意したと明らかにした。 日本では「USAID」を、世界の貧困地域を援助する組織で、その切り捨ては非人道的であるとの論調ばかりだが、米国も同様にリベラルな民主党支持者からは、狂乱気味の反応が相次いでいる。民主党左派の中核的な指導者、バーニー・サンダース上院議員はトランプ政権打倒のために国民の結集を呼びかけた。しかし、貧困地域援助は「USAID」の機能の一部に過ぎない。米国務省は「USAID」を通して、「全米民主主義基金(NED)」や「フリーダムハウス」などの政府系NGOに資金を提供し、転覆すべき国々の国民の不満に火をつけ、体制転換のための民主化要求運動を組織させている。抗議運動の活動家は現地の大学などからリクルートし、セルビアのベオグラードに拠点のある革命トレーニングセンター「CANVAS」などを使って訓練した工作員を現地に送り込むCIAと連動して動く工作機関である。中央アジアの旧ソ連共和国での反政府運動や「アラブの春」などの「色の革命」、「香港の民主化要求運動」も支援していた。トランプ政権の大目標は、米国の覇権維持を目標にした「ネオコン」などの政治勢力の指示で活動する「ディープ・ステート」を排除することにある。「ディープ・ステート」にはCIA(中央情報局)だけでなくFBI(連邦捜査局)、NSA(国家安全保障局)などの情報機関があるが、秘密の海外工作実施の中核にある「USAID」もまた長年にわたり「ディープ・ステート」の重要な構成員として機能してきた。 イーロン・マスクが「USAID」の閉鎖を決定したことは自然な動きであるが、なお一層の国内左右対立を生むことはまちがいない。
2025.03.04










