政治•経済

政治•経済

無料配布、人数水増し・・・ 開幕後も主催者側が〝動員〟に躍起の大阪・関西万博
無料配布、人数水増し・・・ 開幕後も主催者側が〝動員〟に躍起の大阪・関西万博

 日本の万博協会は4月28日に、大阪・関西万博のチケット売上が25日時点で1040万9460枚と発表した。前売りが約969万2000枚で、開幕後に約71万7000枚売れたという。「売れない、売れない」と言われ続けてきたが万博チケットだが、結局、前売りの目標1400万枚は達成できず、最終目標の計2300枚となると未だ5合目まで達しておらずだいぶ程遠い。  すると今度は4月30日に、尼崎市が児童養護施設や1人親家庭などにチケット1000枚を無料配布すると発表した。東京海上日動からの寄付だという。13日の開幕翌日の14日には、福井市の小学校で無料配布があった。福井県が行っている高校生までの8万人への無料配布の一環だが、1月に決定が公表された際には物議が起こった。1億4000万円の事業費を組んで〝売りさばき〟が行われていることへの素朴な疑問からだ。 「前売り約1000万枚のうち、企業購入が約700万枚。愛知万博での企業の割当は5割にも満たなかったので、かなり企業へのしわ寄せが高くなっていました。そこで開幕前には、企業から自治体へ、子どもへの無料配布用の寄付が相次ぎました。キヤノンなど5社の滋賀県への約4万枚、りそな銀行の大阪府市への2万5000枚、日本生命のやはり府市への5000枚などです。遠隔地でも、三井住友海上の千葉県市原市への200枚なんてものもありました。といったように、もともと企業はノルマ達成になりふり構わなかったわけですが、今頃の尼崎市での寄付には一際臆面の無さが感じられうます。配布先も考えあわせれば、むしろ真っ先に配布されてしかるべき対象じゃないでしょうか」(在阪マスコミ記者)   まだあるなりふり構わずぶり    昨年12月には、もともと大阪府市で行われていたふるさと納税への返礼品にしていたものを、府内の39市町村にも広げるという〝奇策〟も行われた。なぜ奇策なのかと言えば、これに参加しなかった3市町村のうちの交野市の山本景市長は不参加の理由として、「市に関係ない返礼品」、「返礼品として地元にお金が落ちない」などの理由を掲げていたが、まさに正論だからだ。もともとふるさと納税は、住民税が外部に流出する矛盾のある制度だからでもある  そして23日には来場者数100万人突破の記念セレモニーが行われたが、メディアは遅れて25日に100万人突破と報じた。協会は来場者に運営スタッフや報道関係者も加えていたからで、メディアが報じたのは「一般来場者数」だったのだ。  これには当然、「水増し」といった声が上がっているところ。万博協会は何をやってもパッとしないのだった。

ミッキーも顔色を曇らせるたか。ディズニーランドの株価不振と、短絡的な株主優待の導入の是非
ミッキーも顔色を曇らせるたか。ディズニーランドの株価不振と、短絡的な株主優待の導入の是非

 今年に入っては新NISAブームの恩恵もなく、かと言って世間を騒然とさせているトランプ・ストームの悪影響もなく、ただただ低迷しているのがオリエンタルランドの株価だ。年初来だと年初の3500円台前後だったのが、ここ3カ月近くは3100円辺りが定位置で、2~3年のスパンで見れば、23年下半期に5000円台だったものが順調な右肩下がりで、きれいに上がっては下がった山型のチャートがSNSで、「完全にシンデレラ城」状態などと揶揄されている。 「会社の数字」は、やはりシンデレラ城のごとく、目を見張るものだ。4月28日にあった通期決算で、売上、最終益は過去最高。24年6月に開業した新エリアの「ファンタジースプリングス」が当たって。宿泊客が増えたことが貢献したとしている。今年度の決算では人件費の高騰などがマイナスに響くとのことだが、28年中に就航予定の「ディズニークルーズ」では、将来的に2隻を就航させる目標もあって、昨年度6793億円の売上を、35年度には1兆円まで引き上げるという野心も覗かせた。  だが同時に冴えない株価によほど焦っているのだろうか、かなりの悪手も同時に繰り出してしまった。9月30日の基準日時点で100株以上を保有する株主に、ワンデーパスを配布する株主優待を導入したからだ。 「同社は優待導入の理由を65周年の感謝としていますが、もっと区切りの良い60周年での株主優待を行っていないので、株価対策の意図は明らか。近年はこれから迎える夏の猛暑で客足が落ちるのは明らかですし、仮にこれで株価が上がったとしても、権利日翌日には派手に売り浴びせられる可能性は大。そもそもこういった近視眼的な施策を打ち出す段階で、投資家は今後の業績見通しでの不安を見て取るでしょう」(経済部記者)   もともとあまり株主を大事にしていなかった    また同社の株価が揮わない理由は、それこそ株主対策での別の理由にあるわけで、そういう意味でもチグハグだ。 「23年4月には、ほかならぬワンデーパスの株主優待で条件が厳しくなり、それまでもらえていた枚数が少なくなり、保有期間の要件も引き上げられました。また同社の筆頭株主は、22。15%を保有する京成電鉄ですが、このところ京成電鉄の株主の英・投資ファンドのパリサー・キャピタルがオリエンタルランド株の放出を要求していたため、現在は約19%の保有になっています。パリサーは更なる放出を要求するものと見られ、売り圧力が潜在的にあり続けるわけですから、ホルダーには常に気がかりが存在することになります」(同)  その他、近年の入園料の高額化、少子化、円高でのインバウンド需要減、1%にもならない配当の低さなど、マイナス要因は枚挙にいとまがない。  とは言え、「ディズニー」ブランドは唯一無二で、圧倒的な強さを持つ。もっとじっくり腰を据えた資本政策をすべきなのではないだろうか。

災害時のキッチンカー 迅速稼働へ 厚生労働省が自治体に通知
災害時のキッチンカー 迅速稼働へ 厚生労働省が自治体に通知

 大規模災害が起きた際、避難所などで大きな力を発揮するのが、炊き出しを担うキッチンカーだ。厚生労働省が3月、被災地でキッチンカーによる炊き出しを迅速に進めてもらうため、「無償や安価の炊き出しの場合は営業許可が不要」という趣旨の通知を全国自治体に出した。被災者を支えるキッチンカーの炊き出しは、従来から営業許可は必要ないとされているが、被災自治体が判断に迷い、キッチンカーの稼働が遅れたケースもあるためだという。通知により、キッチンカーによる炊き出しの早期稼働を後押しする狙いだ。  キッチンカーは通常、食品衛生法に基づき、稼働を予定している都道府県など各自治体の保健所に申請し、「飲食店営業許可」を得て稼働している。一方、被災地の避難所などでの炊き出しは、事業者らが無償か安価なボランティアで行うのが一般的なため、営業にはあたらないとして許可は不要とされている。  だが、過去に国内で起きた大規模災害では、周辺自治体から支援に駆け付けたキッチンカーに対して、被災自治体が営業許可を出す必要があるかどうかをすぐに判断できず、受け入れが滞ったケースも複数で確認された。  こうした状況を踏まえ、厚生労働省は3月の通知文書で、「避難所で食事を提供する必要性が高く、事業者が利益を追求していなければ、営業許可は不要となる」との見解を明確に示した。ある厚労省関係者は、「自治体間で対応が割れないようにする意味でも、通知の意義は大きい」と語っている。  温かい食事を提供できるキッチンカーは、被災地の心を潤す上でも非常に重要な役割を担っている。大規模災害が起きることはもちろん望ましくないが、いざという時に駆け付けてくれたキッチンカーが早期に被災者支援にあたれるよう、各自治体は厚労省の通知を踏まえ、適切に対応することが求められるだろう。

官民が手を携えて取り組む完全自動運転車とは何か
官民が手を携えて取り組む完全自動運転車とは何か

15年後には完全自動運転車が街にあふれている?総務省は強気なのか、はたまた能天気なのか (写真 e-Palette(トヨタ)出典:トヨタプレスリリース)    日本政府は3月26日、日本企業の海外展開を後押しするため8分野の国家戦略技術を選定した。なかでも「モビリティ」は注目技術を結集して取り組む。全自動運転技術の国際標準になる日本企業のどこだろうか。  現在その国内1番手がトヨタの開発する「MTC=モビリティ・ティームメート・コンセプト」方式である。MTCは、ドライバーは運転を楽しむ自由を持ちながらも、必要な時には自動運転技術によるサポートを受けられるよう設計されている。例えば、高速道路では「ショーファーモード」を選択して自動運転を行い、都市部では「ガーディアンモード」による安全運転支援を受けることができる。こういう柔軟さがレベル5の全自動運転車(FAV)に必要な条件になるだろう。トヨタのFAV開発で、最終的なライバルとなるのは米国テスラだろう。テスラと言えば、マスクCEOがトランプ大統領の側近に名を連ね政治に没頭している。同社は米当局から「全自動運転」なる言葉の使用を禁じられており、マスク氏の目的は、全自動運転車実験の規制緩和にあると指摘する向きもある。  ちなみにFAV開発は5段階のレベルに分類される。 レベル1:ハンドル操作などを補助する レベル2:システムが運転を部分的に支援する レベル3:特定条件下でシステムが運転操作を行う レベル4:特定条件下で完全にシステムが運転を行う(無人運転も可能) レベル5:すべての状況でシステムが運転を行う=無人運転  FAVの出現がどれほど困難か。米国アップルは過去10年にわたり、1000億ドル(約15兆円)の研究資金を投入したが、最後は諦めるしかなかった。世界最高峰のIT企業ですら、放棄せざるを得ないほどの難物だ。トヨタは「交通事故死傷者ゼロ社会の実現」を目指し、先進運転支援システム(ADAS)など車両の改良を進めている。これだけでは限界があるので、車両やドライバーに加え、交通環境としてNTTの通信基盤「IWON=アイオン」技術を事故防止に生かすことにした。車と車、車と道路なども連携させて事故の予知や回避を可能にする技術だ。IWONは、次世代通信網「6G」の最有力候補である。世界標準技術化が予想される技術システムで日本にとっても「お宝技術」である。  総務省は「レベル4」の自動運転の普及に向け、26年度にも専用の電波を割り当てる。車線合流や隊列走行といった完全自動可能な安定した通信を行うことで、自動運転の精度を高める技術だ。米欧と同じ周波数帯にすることで、対応車両や関連部品の開発を後押しする。「ガラパゴス化」を避けるためだ。トヨタは、ソフトが車両の機能や特徴を決める「ソフトウエア・デファインド・ビークル(SDV)」の開発も進めている。NTTとの提携では、この車載ソフトとNTTの通信基盤に加え、両社でAI基盤を開発して組み合わせることにした。データを収集してAIに学習させ、危険な状 況を探知することで、ドライバーの安全運転を支援するのだ。  政府は2040年頃にレベル4の自動運転の一般化を目指すとしているが、さて。  

政治•経済

2025.04.29

共産主義の隠れ蓑「ダボス会議」のボスがようやく引退
共産主義の隠れ蓑「ダボス会議」のボスがようやく引退

ダボス会議にボーアオ会議、権謀術数渦巻く、名付けて「世界のトップリーダー登竜門」 (写真 ボーアオ会議 Wikipediaより)  スイスのジュネーブに拠点を置く世界経済フォーラム(WEF:ダボス会議)は4月21日、創設者のクラウス・シュワブ会長が辞任したと公表、翌22日、同氏について、不正行為があったとする内部告発を受けて調査を開始したと発表した。1971年の創立以来半世紀にわたってダボス会議のボスとして君臨したドイツ生まれの同氏は、87歳にしてようやく引退を表明したわけだが、WEFはその理由を明らかにしていない。  ダボス会議の正体は、グローバリズムを隠れ蓑にした共産主義運動である。世界の政治指導者や財界人、著名人をスイスのダボスに招き、毎年1月末に年次総会を開催して、誰もが否定できない政策や思想で洗脳する。2025年の年次総会にはトランプ米大統領もオンライン参加し、いきなり「高関税で臨む」と対決姿勢を見せた。人寄せパンダなる著名人の招聘講演には、ソロスやキッシンジャー、ビル・ゲーツらもメインスピカーを務めた。また日本の被爆協やグレタ極左環境活動家などが分科会に呼ばれている。この総会に招かれることは、「世界のトップリーダーへの登竜門」とまでいわれているが、近年は一般人の生活から懸け離れたエリート集団の“お茶会”だと左右両派からの批判にさらされている。ダボス会議を無視できないのは、ここでの議論や政策提言が、数年後には世界の主流になっていることだ。気候変動や脱炭素、地球温暖化、持続可能な開発目標などに投資家や投資機関、巨大投資銀行が「これが次の儲け話だ」と飛び乗った。これだからカネが集まらないはずはない。内部告発状は、シュワブ氏とその妻、一族が適切な監督なしにWEFの資金を私的流用していた疑惑などを暴いている。  裏の顔はほかにもある。スイスはヨーロッパでも有名な売春の合法化が定着している国だ。したがってヨーロッパ中から世界から集まる権力者や大富豪をお目当てに「コンパニオン」や「エスコート」という名の売春婦が参集し、昼間のネットワーキングは当然として、夜のベッドワーキングも大いに盛り上がる。またダボス会議は「高額な会費」でも悪名高く、年会費が約600万円。日本から参加する場合、渡航費や宿泊費等を含め年間1000万円の負担となる。経団連、同友会幹部は保守陣営からの非難を受けながらも参加にいそしんだ。  この会議の影響力に刺激されたのが中国の「二番煎じ会議」と陰口を叩かれる「ボーアオ会議」だ。毎年海南島のリゾートで開催されるが、一番多い参加者は日本からで、福田康夫元首相らパンダハガーらが常連として名を連ねた。肉食が地球環境を悪化させているとの観点から「肉食を止め、環境負荷の少ない昆虫食に移行すべき」との議論の火付け役もダボス会議だ。そしてもう一つは「人口削減」。同フォーラムの顧問を務める歴史家兼未来学者であるユバル・ハラヒ氏は、「世界人口の大半は必要ない。現代の技術があれば、労働者や軍人に取って代わることが十分可能だ」と語り、こうした極端な考えに同調する世界の経営者も多い。イギリスのチャールズ国王もかつて「世界人口は30億人ほどが理想的だ」と述べていた。  欧州の妖怪シュワブ氏の引退で、ダボス会議はどこへ向かうのか。  

政治•経済

2025.04.27

日本銀行政策委員会に三菱商事出身の増一行氏が就任へ  現役国会議員秘書 紅良作 パート2
日本銀行政策委員会に三菱商事出身の増一行氏が就任へ  現役国会議員秘書 紅良作 パート2

2回の利上げに反対した中村豊明氏が退任しタカ派一辺倒になる恐れ (写真 増一行氏)  2回の利上げに反対してきた日立製作所出身の中村豊明氏が任期満了で退任するのは残念なことである。リフレ派の安達誠司氏も2月に退任しており、リフレ派の野口旭氏を除いてほぼ全員がタカ派となる。トランプ関税が経済界や産業界の景気を押し下げることが強く懸念されている状況の中でマイナス金利解除や利上げ、金融緩和政策の転換に反対してきた中村豊明氏が退任することは残念であり杞憂する。   さて、常勤での新任案である増(ます)一行氏は東京大学法学部を卒業後、三菱商事入社、平成28年から令和4年までは代表取締役常務執行役員としてCFOを務めた。現在はAstemo社の監査委員、公認会計士協会理事に就いている。経済界出身の中村豊明氏の後任として同じく経済界出身の増一行氏が就くことには一定の期待が持てる。できればハト派色を中村氏並みに残してくれることを増氏に期待したい。日本の企業は中小企業率が高い。中小企業の体力は脆弱であることが多い。増氏には中小企業への配慮を念頭においた金融政策を推し進めて頂きたい。増氏が製造業ではなく商社出身ということが少し気がかりではあるが、中村氏に代わって産業界ポストに収まるのであれば企業収益の増加が盤石なものになるまでは利上げに慎重な姿勢であって頂きたい。中村氏が抜けてハト派色が薄まることを懸念する。日銀の利上げによる長期金利の上昇とトランプ不況の影響を同時に日本企業が背負うことになるとマイナス成長を免れない。  経済が悪化する中でインフレばかりが加速すると国民の更なる貧困化が進む。日銀は難しい舵取りを迫れており、日銀政策委員会の金融政策決定会合は注目されている。増一行氏が利上げ推進派だとしたら日銀政策委員会のバランスは崩壊し国民の声は届かなくなるだろう。(おわり)

政治•経済

2025.04.25

「武漢ウイルス」の死亡者700万人、中国と米国の学者は責任を取れるのか
「武漢ウイルス」の死亡者700万人、中国と米国の学者は責任を取れるのか

新型コロナ=武漢ウイルス死者700万人!この責任、一体だれがとる? (写真 武漢ウイルス研究所 Wikipediaより)  新型コロナ(COVID-19=武漢ウイルス)のパンデミックでは、世界で700万人以上の犠牲者が出た。中国の武漢ウイルス研究所(WIV)からの流出説が有力になりつつあるが、この死者数は、ナチス・ドイツが強制収容所で虐殺したユダヤ人の数よりも多い。隠ぺいを続ける中国共産党政権はどう責任を取るのか。またWIVをアシストした米国のウイルス学者たちは、いつまで沈黙を続けるのか。世界保健機関(WHO)は4月、次のパンデミック対策をまとめたパンデミック条約の条文案を協議し合意に至った。5月には条約が採択される予定だが、肝心のウイルスの発生源については依然統一見解が示されていない。そもそも原因が明確ではないのに具体的な対策をまとめることができるのだろうか。WHOのパンデミック条約は、武漢ウイルス感染問題を早急に閉じたい中国側からの政治的圧力があったのではないか、といった疑念すら沸いてくる。調査ジャーナリストとして著名なシャリー・マークソン女史は、「中国共産党政権は世界のグローバル化を巧みに利用し、最新の科学技術、情報を手に入れてきた。武漢ウイルスはそのグローバル化の恩恵を受けて誕生してきたのだ」と述べている。が、幸いというか、昨年末から今年に入り、武漢ウイルスに関連した新しい情報が明らかになってきている。ドイツ連邦情報局(BND)は昨年秋、独自で入手していた機密情報の存在を明らかにした。そして米中央情報局(CIA)は、「研究所事故の可能性は低い」との立場を表明してきたが、トランプ政権がスタートした直後の1月25日、CIA新長官ジョン・ラトクリフは「中国の研究室から流出した可能性が高い」とする新たな評価を明らかにした。  米ホワイトハウスもウイルスの発生源はWIVだという見解を公式に表明したが、その理由として、①自然界には存在しない生物学的特徴を持つ。②WIVは過去、生物安全基準が不十分な中で機能獲得研究などが実施されていた。③2019年秋、華南海鮮市場でCOVID-19が確認される以前にWIVの研究者がCOVID類似の症状を示していた事例が確認されている。この3つを挙げている。米国はこれまでのFBI、米エネルギー省に加えCIAとホワイトハウスまでもがWIV説を支持したことになる。バイデン前政権時代は自然発生説が支配的だった。最高の研究機関と人材を誇る米国をもってしてもウイルス起源問題で結論が出ないのは、中国側の情報隠蔽だけではなく、米国内の親中派人脈や政治家、専門家、研究者、ロビイストがブレーキをかけてきたからだ。米国には武漢ウイルスの感染起源を知るうえで貴重な学者がいる。ウイルスの機能獲得研究と遺伝子操作の痕跡排除技術は、米ノースカロライナ大学のラルフ・バリック教授、そして英国人動物学者で米国の非営利組織(NPO)エコ・ヘルス・アライアンス会長のペーター・ダザックらだ。 彼らは過去、WIVと接触があり、中国人ウイルス学者で、通称「コウモリ女」と呼ばれるWIVの石正麗と一緒に研究してきた専門家たちだ。バリック教授らは米国の税金でWIVのコウモリ研究を支援してきた。その意味で、米国の科学者の落ち度も追及されなければならない。なお当時のバイデン大統領は1月20日、退任直前にトランプ現大統領の政敵と見られる人物に対して予防的恩赦を与えたが、その中に元アメリカ国立アレルギー感染症研究所所長アンソニー・ファウチ博士の名前があった。ファウチ博士は「自然発生説を主張し、米国民を誤導する役割を果たした」と厳しく批判されてきた人物だ。バイデンはなぜファウチに恩赦を与えたのか。理由はファウチ博士が、WIVや米中間の科学者交流内容を熟知しているからだ。トランプ政権がファウチを改めて公聴会などに呼びだす可能性を葬り去るためだ。  一方ドイツの情報機関BNDは、20年初めにコロナパンデミックの起源に関する機密資料を入手していた。それらの情報に基づいて、BNDはWIVでの事故が世界的なコロナパンデミックの原因である可能性が高いとの結論を下した。BNDは、武漢ウイルスの起源は「80%から95%の確率でWIV発生説が正しい」と主張した。BNDが20年に入手したWIH関連の機密情報の存在について明らかにした時、中国外務省の毛寧報道局長は「新型コロナウイルスに関する問題で、中国はいかなる形の政治的操作も断固として拒否する」と強調し、BNDのWIV流出説を一蹴している。ドイツの著名なウイルス学者クリスティアン・ドロステン教授(シャリテ・ベルリン医科大学ウイルス研究所所長)は、南ドイツ新聞(SZ)とのインタビュー(2022年2月9日)で、≪武漢ウイルスの解明を阻止しているのは中国側の隠蔽姿勢にあると明確に指摘したうえで、実験を知っていた米国の科学者たちの責任もある≫と発言している。  

政治•経済

2025.04.25

タレント起用や責任問われず居残り。依然問われる社外取締役の意味
タレント起用や責任問われず居残り。依然問われる社外取締役の意味

 たぶん好感度で物言わなければ誰でも良いのだろう。あるいは「馬主つながりか?」と言われているのが、靴小売りのABCマートの社外取締役だ。4月21日、同社は女優の榎本加奈子と畑野ひろ子をその候補者として発表したからだ。  このところ社外取締役に、好感度女性を起用するケースが多発。21年には酒井美起の不二家、22年には女子マラソンの高橋尚子がスターツコーポレーションに、有名女子アナに関しては引っ張りだこなので敢えて書かない。そういった状況だ。 「馬主」に関しては、少し補足が必要だ。同社創業者の三木正浩は馬主としても有名で、榎本加奈子の旦那で元プロ野球投手の佐々木主浩も馬主で有名なためそのつながりかと詮索されたわけだ。いかにもSNSでは好まれそうなコメントだ。  コーポレートガバナンスをどうするか。社外の立場から物言う社外取締役が重要だ。型通りの言説ではそうなっている。  例えばつい最近、そのことが声高に叫ばれたのが、日産の場合だ。24年度上半期に純利益93.5%減、営業利益90.2%減という経営危機に陥って、年末にホンダとの電撃的な統合を表明するも、3カ月も経たない2月13日に白紙撤回。先が見えない中、居残ろうとした内田誠社長は、結局は退陣圧力に絶えられずに副社長3人と併せて3月11日に退陣を発表したが、その内田社長を監督する立場の社外取締役8人は留任することで相当な批判を浴びた。  だが事情は会社の性質によるだろう。自動車のような激しい国際競争に晒され、さらにはEVや新エネ車などで業界の変革著しい企業にあっては社外取締役には経営監視が求められるが、ABCマートのように内需の小売りともなれば、企業の宣伝のための好感度狙いは意味があるし、もしろ経営には素人で消費者目線があった方が有効にもなる。また同社では三木は07年に会長を退任したが、そのまま会社が上手くいっていれば必要以上に組織や人事をイジる必要もないだろう。   外国企業も同じだった    一方、社外取締役ではないが、大方の人が「それは無いだろう」と思わせたのが、大揺れのフジ・メディア・ホールディングスの約7%の株式を保有するアクティビストの米ダルトン・インベストメンツが行った株主提案での12人の取締役候補だ。 「その中、ボスキャラの北尾吉孝SBIホールディングス社長兼会長は、4月17日に会見を行いましたが、昔風の俺様ぶりで会見をし切りまくったものの、会見中に株価は下落。一時は8%を超えて下げ、最終的には5.7%下げで、自身とフジHDの株を下げたのは既に知られたところ。ただそもそもダルトンの12人の人選も大いに疑問符がつくもので、例えば元ジャパンディスプレイ社長兼CEOの菊岡稔氏は、13年の誕生時はセカイシェア1位の『日の丸液晶パネルメーカーの誕生』などと囃されながら、上場後に1度も黒字化したことなく散ったA級戦犯などと言われているし、旧ジャニーズ事務所を引き継いだSTART ENTERTAINMENTの福田淳さんは癒着を言われかねない。また企業家として師弟関係にある北尾さんが推したと思われるネクシーズの近藤太香巳氏は、元愛人との間であったとされる暴力沙汰でいわゆる『文春砲』を浴びた人。福田さんも今年1月にフライデーで2回り年下の女性との路チュー写真を掲載されたばかりで、女性問題があった会社の役員候補に、身体検査の配慮が感じられない辺りにも違和感を覚えます」(経済部記者)  といった矢先の23日、ダルトンは取締役候補の1名を差し替えると発表。下りるのはダルトン最高投資責任者で、理由は放送法に抵触するから。やはりほとんど何も考えていなかったようにしか思えず、むしろ好感度タレントを起用する企業がよほど賢くも思える。

こども家庭庁の愚策 虐待判定でAI 見送りは当然
こども家庭庁の愚策 虐待判定でAI 見送りは当然

 こども家庭庁が虐待に関する愚策で大恥をかいている。虐待が疑われる子どもの一時保護を巡り、同庁は2021年度から人工知能(AI)による判定システムの導入に向けて約10億円の税金を投入して開発を進めてきたが、試行段階で判定ミスが目立ち、導入見送りを決めた。AIで子どもの虐待の度合いを判定するという発想自体に疑問を抱かざるをえず、導入断念は当然の判断だ。  こども家庭庁は、全国の児童相談所が慢性的な人手不足に悩んでいることから、児相職員の補助的な役割として、AIによる判定システムを2024年度中には導入する予定だった。しかし、一部の自治体の児相に協力してもらい、過去の虐待事例100件のリスクを判定させる検証・試行を進めたところ、6割以上で判断に疑義が生じたという。 今回は、5000件事例をAIに学習させた上で試行してきたが、事例数が少なかったことも、判断ミスの大きな要因とみられている。 ただ、そもそも虐待は、加害者が実の親だったり義理の親だったり様々で、さらに虐待に至った経緯や加害行為の態様なども千差万別だ。たった5000件程度で判断しようというのが、根本的に無理があったのではないだろうか。 一時保護は、児童福祉法に基づき、虐待などが疑われる18歳未満の子どもについて、各地の児童相談所の判断で家庭から引き離す措置で、2022年度の一時保護件数は約3万件。全国の児相が同年度に虐待の相談を受けて対応した件数は過去最多の21万件超にも上っている。1年間だけみた規模からしても、過去事例の5000件がいかに少ないかは明白だ。 AIは確かに業務の効率化などにつながり、人手不足が深刻化するこの世の中において、様々な分野で大きな力を発揮している。ただ、子どもの虐待は、「生身の人」による対応が重要なのは言うまでもないだろう。政府は、対応に秀でたエキスパート人材の養成などに向け、効果的な施策を講じる必要がある。  

1 21 22 23 24 25 41