2024/11/21
地元負担より全額国費で
私は北陸新幹線の建設を熱心に提案しているんですが、北陸新幹線だけでなく、残っている10本すべての新幹線計画をやるべきだということを主張しているんです。
昭和48年に整備新幹線が閣議決定されたわけですが、それはまさに田中角栄総理大臣の時代の東海道線の延長線上にあるんですよね。つまり、東京一極集中ではなく、全国にあまねく新幹線のネットワークを作るというもので、私もそれには賛成でしたが、残念ながら田中角栄さんはその後、ロッキード事件などで失脚して、亡くなってしまいました。その後、バブルもあって国鉄が分割民営化され、新幹線を作るにしてもその主体は国や地方に移ってしまった。
昔の新幹線は国鉄が全部、カネを出していました。だから国民や地方の負担なしでもできた。鉄道の需要が大きかったからです。
もともと明治以来、日本の政府は何を整備してきたかというと、一番はまず鉄道でした。国道を整備するとか言う前に、日本中に鉄道網を敷く。だから物流は全部鉄道でまかなったわけです。その前の籠とか馬とか歩くことから鉄道となって全国に広まった。それは産業だけではなく、いわゆる国防上でも必要でした。西洋列強から攻められても軍隊を移動できるようにね。そんな狙いも込めていたから、軍事目的ももちろんあったわけです。だから鉄道網が全国に敷かれた。移動手段は鉄道しかないですから、みんな鉄道に乗り、鉄道は儲かったんです。
ところが戦後は道路、特に高速道路がどんどん整備されるようになってきますよね。そうすると、鉄道よりも道路の方が需要が伸びていった。鉄道は、実は昭和39年に新幹線ができたけれども、それからあと国鉄は赤字体質になっていくわけです。昭和48年の時はもう赤字なんです。で、昭和の終わりごろの61年か62年には赤字がたくさん溜まって、分割民営化ということになるんですね。その後残った新幹線の計画は、国鉄がなくなってしまったから、残ったJRから利用料というか、リース料をもらうことになった。そしてリース料を取った残りの金額を、国と地方が2対1で負担して作るという仕組みになっているんです。
そうすると、例えば北陸新幹線も東京から金沢までがつながって、便益が大変大きいことから、地元で負担してもいいからわが町にも作ってほしいというようになったわけです。だけど、関西圏の京都・大阪の人からみれば、もともとサンダーバードという特急が走っているから、別に新幹線がなくても北陸の方には行けますが、もちろん新幹線ができたら時間的に随分早く行けますよ。でもそのために地元負担がいるとなれば、本当に新幹線が必要なのか、と、関西圏、特に京都に住んでいる人たちから疑問の声が上がっているんです。
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