連載•小説 好評連載『俺の名前は三遊亭はらしょう』vol.47『万博リベンジ~その4』
好評連載『俺の名前は三遊亭はらしょう』vol.47『万博リベンジ~その4』
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2025/09/24

まだ昼間なのに俺と母は、ベンチでバテていた。唯一、予約抽選が当たった『関西パ
ビリオン』の入場時間は18時以降の為、それまで他のパビリオンを見たかったのだ
が、この猛暑で、身につけていた電池式の冷感グッズの効き目は午前中にあっさり切
れてしまった。
「怖い噺をしてゾクゾクする霊感グッズはないものか?」
と俺が呟くと、母は、
「ゲゲゲの鬼太郎館みたいな場所か」
と言う。ふざけている訳ではなく、昔、宝塚ファミリーランドに毎年夏だけ『妖怪お
化け屋敷』があった。そういえば今回の万博は、著名人のプロデュース館はいくつか
あるが、日本の妖怪をテーマにしたものはない。京極夏彦が担当したらさぞかし面白
そうだが、母の頭の中では、
「稲川淳二か?」
となっていた。それはそれで怖そうである。しかし、
「一番の妖怪はミャクミャクや」
「確かに。ミャクミャク見てたら涼しい気が・・・いや、全然涼しないわ!」
と、ようやくベンチから腰を上げた。

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