政治•経済 第三次世界大戦のリスク:ロシア・ウクライナ、台湾有事、米国の非介入主義を背景に
第三次世界大戦のリスク:ロシア・ウクライナ、台湾有事、米国の非介入主義を背景に
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2025/09/19

ロシアによるウクライナ侵攻、台湾を巡る緊張の高まり、米国の非介入主義の台頭は、第三次世界大戦のリスクを議論する際に注目される要因である。これらの要素がどのように相互作用し、グローバルな安全保障に影響を与えるかを、客観的かつ論理的に分析する。

まず、ロシアのウクライナ侵攻(2022年2月開始)は、第二次世界大戦後最大規模の欧州での軍事衝突である。NATOとロシアの対立が深まり、エネルギー危機や食糧供給の不安定化を引き起こしている。ロシアが核兵器の使用をほのめかす中、誤算やエスカレーションのリスクは無視できない。しかし、双方が全面戦争の壊滅的結果を理解しているため、直接的なNATO-ロシア衝突は抑止力により抑制されている。現状では、この紛争が第三次世界大戦に直結する可能性は低いものの、地域的緊張の長期化は他の火種を刺激する危険性がある。

次に、台湾有事はより深刻なリスクを孕む。中国は台湾を自国領とみなし、軍事演習や領空侵犯を繰り返している。米国は「戦略的曖昧さ」を維持しつつ、台湾防衛への関与を示唆するが、明確な軍事介入のコミットメントは避けている。中国が台湾侵攻に踏み切れば、米中間の直接衝突の可能性が高まり、日本やオーストラリアなど同盟国も巻き込まれる。エスカレーションの連鎖は、経済的相互依存(特に半導体産業)や核抑止力により抑制される可能性があるが、偶発的な衝突や誤解が大規模戦争の引き金となるリスクは存在する。特に、2027年頃に中国の軍事力がピークに達するという予測もあり、タイミングが懸念される。

一方、米国の非介入主義は、こうした危機の文脈を複雑にする。トランプ政権やその支持層に見られる「アメリカ・ファースト」の姿勢は、同盟国への軍事支援や国際的リーダーシップの後退を意味する。2025年の米国政治の動向次第では、NATOや日米同盟の信頼性が揺らぎ、抑止力が弱まる可能性がある。たとえば、米国が台湾防衛に消極的であれば、中国の侵攻意欲が高まるかもしれない。しかし、米国の完全な孤立主義は現実的ではなく、議会や軍産複合体の影響で、ある程度の介入は維持されるだろう。

第三次世界大戦のリスクは、これらの要因が重なり合う「パーフェクトストーム」的なシナリオで高まる。例えば、ウクライナでのNATO-ロシア衝突が台湾有事を誘発し、米国の介入が遅れる場合、連鎖的なエスカレーションが制御不能になる可能性がある。しかし、現在の国際システムは、経済的相互依存、核抑止力、国連などの多国間枠組みにより、全面戦争を回避する仕組みを備えている。歴史的にも、キューバ危機(1962年)のような緊張は外交で収束した例が多い。 

結論として、第三次世界大戦のリスクはゼロではないが、単一の紛争や米国の非介入主義だけで直ちに引き起こされる可能性は低い。ロシア・ウクライナ、台湾、米国の動向は相互に影響し合い、誤算や偶発的衝突が最大の脅威である。国際社会は、外交努力と抑止力の強化を通じて、エスカレーションを防ぐ必要がある。冷静なリスク評価と予防的対話が、戦争の連鎖を断ち切る鍵となるだろう。

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