2025/06/24
6月22日、トランプ米大統領はイラン中部のナタンズ、フォルドゥ、イスファハンにある3つの核施設に対する空爆を発表した。この攻撃は、イスラエルとイランの軍事衝突が続く中、米軍がB-2ステルス爆撃機を用いて実施し、イランの核濃縮能力の破壊を狙ったものだ。トランプ氏は軍事的に見事な成功と述べ、イランに対し、報復すればさらに強力な反撃を行うと警告した。一方、イラン側は報復的な結果をもたらすと非難し、すべての選択肢を留保すると報復を示唆している。一方、この未曾有の米イラン直接衝突は、中東のみならず世界各地で反米・反イスラエル感情を激化させ、テロのリスクを高める可能性がある。
空爆の背景と国際社会への波及
トランプ政権の強硬姿勢は、2018年のイラン核合意離脱以降、経済制裁や2020年のソレイマニ司令官殺害などでイランとの緊張を高めてきた。今回の空爆は、イスラエルが6月13日にイランの核施設や革命防衛隊高官を攻撃したことに続くもので、米国の直接介入は事態を一層複雑化させた。イランは核施設の損害を限定的と主張する一方、最高指導者ハメネイ師はイスラエルと米国に報復すると宣言。イランの同盟勢力であるレバノンのヒズボラやイエメンのフーシ派、さらには親イラン民兵が中東で活動を活発化させる可能性が高い。
しかし、懸念されるのは中東外でのテロの増加だ。イランは過去、反米・反イスラエル勢力を通じ、世界各地で攻撃を支援してきた歴史がある。例えば、1992年のイスラエル大使館爆破事件(アルゼンチン)や、2012年のブルガリアでのバス爆破事件は、イランやヒズボラの関与が指摘されている。今回の空爆は、こうした非国家主体や過激派による報復テロを誘発する恐れがある。
反米・反イスラエル感情のグローバルな高まり
ソーシャルメディア上では、既に反米・反イスラエル感情が急激に高まっている。
米国の帝国主義が中東を破壊する、イスラエルの戦争犯罪を米国が支援との声が広がり、過激な言説が拡散中だ。これらは、欧州、アジア、アフリカのイスラム過激派や反米団体に影響を与え、単独犯や小規模グループによるテロを誘発するリスクを高める。特に、欧州では移民コミュニティ内での過激化が懸念され、米国やイスラエルの関連施設(大使館、企業、文化センター)への攻撃が予想される。アジアでは、フィリピンやインドネシアなど親米国のイスラム教徒が多い地域で、反米デモがテロに発展する可能性も否定できない。
今後、米国がさらにイラン攻撃に出れば、テロのリスクはさらに高まる。特に、中東以外での「ソフトターゲット」(民間施設やイベント)への攻撃が増える可能性があり、在外邦人は長期的な警戒が必要だ。トランプ政権の次の一手とイランの対応が、世界の安全保障を左右するだろう。
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