2025/06/24
世界大学ランキングでトップ5の常連であるハーバード大学とトランプ政権のバトルが激しさを増している。移民強制送還の波は大学にも及び、先般日本人留学生のビザが剥奪される事態となった。このままいくとアメリカのエリート大学は世界的な信頼を失い、ランキング上位の座を失いかねない。
こんな大きなリスクを冒してまで、政権はなぜ高等教育を攻撃するのか?そこには保守回帰するアメリカの悲願とも言える政策目標が隠されている。
リベラルな大学を攻撃し、公教育を支えてきた教育省を廃止しようとするトランプ氏だが、一方で、キリスト教系の私立学校には優遇措置を採ろうとしている。これはアメリカ保守が長年温めてきた悲願だ。
保守系シンクタンクのヘリテージ財団が、第2次トランプ政権の青写真として作成した文書「プロジェクト2025」には「アメリカはキリスト教国家として再定義されるべき」と明記されている。その実現のために「選ばれた教育機関」だけを強化する、つまり教育を選別し、排他する意図が隠されているのだ。
排除されるべき最大の標的となっているのがハーバード大学というわけで、4月14日、トランプ政権は、同大に対する22億ドル(約3150億円)の助成金を凍結した。これが報道された瞬間、世界に衝撃が走った。
なぜなら同大は英国植民地時代の1936年に創設された最古の大学で、ケネディやオバマら8人の大統領のほか160人を超えるノーベル賞受賞者を輩出した名門中の名門だからだ。
またトランプ政権は全米の左翼系大学への助成金を削減、あるいは凍結し始めている。コロンビア大はトランプ政権が要求した警備員の過激派拘束や取締などの要請を受け入れ凍結を免れた。
米教育省が作成中の警戒大学リストは「過激な反ユダヤ主義」のレッテルを貼られたエール、プリンストンなど60校、また「過激DEI(多様性・公平性・包摂性)」の対象校もマサチューセッツ工科大学など50校に及び、大学のリベラル経営陣との対立が浮き彫りになっている。
トランプ政権の教育への攻撃は大学や留学生にとどまらない。着々と進められるのが「教育省の廃止」だ。トランプ政権で教育長官に抜擢され、同省を破壊する役目を担ったのがリンダ・マクマホン女史(元中小企業長官)である。
トランプ氏とマクマホン女史の接点はプロレスである。彼女は世界最大のプロレス団体であるWWE代表を務め、共和党の選挙で活躍したことでトランプ氏の信任も厚い。ちなみにトランプ氏は無類のプロレス大好き人間だ。
さて日本の大学助成金は総計6275億円に及ぶが、一方で学生数減や定員割れ、存続可能性が薄い大学などへは補助を削減している。“赤”だからといって助成金凍結はしない。
ちなみに補助金ランキング上位7校は東海大(147)、日大(139)、慶大(138)、早大(113)、自治医大(101)、立命館大(88)、近畿大(83)となっている(単位億)。
日本では学生運動もすっかり様変わりし、若者は過激派運動に見向きもしない。革マル派や中核派などの活動家は70代~80代となり、先鋭労組やOBなどのカンパで食いつなぐが、日本共産党委員長が女性になったようにあるセクトの委員長に女性が就いた。DEIか!
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