2025/05/27
ホストの本来の目的は女性客にお金を落としてもらうことだろうが、恋愛感情を悪用して多額の借金を背負わせた女性客に売春などをさせることは到底許されまい。悪質なホストの規制に向け、女性客に売春や性風俗店勤務を要求することなどを禁じる改正風営法が5月20日、衆院本会議で可決・成立した。改正法は6月下旬には施行され、悪質ホスト対策が強化される見込みだが、警察当局には厳格な運用が求められる。
■借金まみれに
悪質ホストを巡っては、客の恋愛感情につけ込み、高額なシャンパンなどを次々に注文させて売掛金(ツケ)による借金まみれにする行為が社会問題化。女性客の中には10歳代もおり、規制のため法改正に向けた議論が進んできた。
改正法では、客の多額のツケを負わせないために料金に関する虚偽説明をすることや、客に抱かせた恋愛感情につけ込んで飲食させる行為、客が注文していないのに飲食などをさせることを禁止した。違反すれば、営業停止などの行政処分の対象となり、すでに警察庁は都道府県警に改正法を活用した取り締まり強化について指示している。
取り立て対策についても、ツケを払わせるために「払わないと実家に行くぞ」などと客を脅したり困惑させたりする行為を禁じた。さらに、料金の支払いのために売春や性風俗店での稼働を要求することも禁止し、違反した場合は罰則も設けた。
悪質なホストクラブを巡る警察への相談は後を絶たない。警察庁によると、昨年は2776件で、この3年で約700件増加。ホストから売春を迫られたなどのケースが多いという。
■潜在化を警戒
今回の法改正は、ホストらへの牽制効果が期待されており、ホストクラブの適正な運営にはつながるはずだ。ただ、ある警察関係者は「売春などを迫る悪質なホストは潜在化していき、あの手この手で女性を言いくるめ、警察に相談させないようにするだろう」と警戒感を強めている。絵に描いた餅にならないよう、各都道府県警察による取締強化はもちろん、特に10代の若い女性客らが搾取の対象にならないよう、啓発事業も重要になるだろう。
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