政治•経済 社会•事件 職場の安全対策強化へ 改正労働安全衛生法が成立
職場の安全対策強化へ 改正労働安全衛生法が成立
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2025/05/16

 職場で働き手の労働災害を防ぐための改正労働安全衛生法(安衛法)が5月8日、衆院本会議で可決・成立した。改正により、働き手の心理的負担を調べる「ストレスチェック」の実施が全事業所に義務付けられることになるほか、高齢者の労災対策も実施が努力義務となり、職場環境の整備が後押しされる。ただ、人手不足に悩む中小企業にとっては、労災防止策への捻出費用に苦慮するケースも懸念され、国や自治体による支援も不可欠だ。

■ストレスチェック

 安衛法では、従業員を精神的な疾患から守るため、従業員50人以上の事業所に対し、ストレスチェックの実施を義務付けていた。早期に精神不調を把握し、仕事からリタイアするのを未然に防ぐ狙いがある。

50人未満の小規模事業所については、ストレスチェックの実施が事業所の負担になるなどとして免除されていたが、精神的ストレスによる労災が増えている現状などを踏まえ、今回の改正法成立によって実施の義務化対象が50人未満の含む全事業所に拡大されることになった。

改正法ではこのほか、高齢者の労災対策の実施についても、努力義務とした。企業は、段差の解消といった職場環境を整備しなければならなくなる。

■労災隠しの抑止にも

また、これまで安衛法は保護対象を企業に採用される「労働者」としてきたが、今回の改正により、労働者を使用せずに事業を行うフリーランスら「個人事業者」も保護対象に含まれることになった。

フリーランスら個人事業者が業務中に死傷した場合、発注者らが労働基準監督署に報告しなければならない制度が創設され、「労災隠し」などの抑止につながることも期待される。

全ての働き手の心身を守ることは企業の責務だ。今回の改正安衛法成立は、安全安心な労働環境の整備を企業に促し、働き方改革を推進していく上でも意義は小さくないだろう。

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