2025/04/20
銀行員としてあるまじき愚行に走った三菱UFJ銀行の元行員の女が、裁判で全面的に自身の悪事を認めた。貸金庫から顧客の金塊や現金を盗んだとして、窃盗罪に問われた同行の元行員・山崎(元の姓・今村)由香理被告(46)の初公判が4月18日、東京地裁で開かれ、山崎被告は「全て認めさせていただきます」と起訴内容を認めた。
起訴状などによると、山崎被告は2024年3~10月、勤めていた練馬支店の貸金庫から顧客が預けていた金塊計22個(約2億8000万円相当)を盗んだほか、異動先の玉川支店でも現金1650万円を盗んだとされる。
初公判には、黒いスーツ姿で緊張した面持ちで臨んだ山崎被告。検察側の冒頭陳述では、FX取引で出た約10億円もの損失を補填するため、貸金庫の管理責任者の立場を悪用して盗みを繰り返したと糾弾された。
▼金融庁が監視強化をすべき
今回の事件は昨年10月、貸金庫の現金がなくなっていたことに気付いた顧客からの相談で発覚。同行は、山崎被告を懲戒解雇としたが、被害者は約70人、被害総額は約14億円にも上る前代未聞の大規模窃盗事件に発展した形だ。たった一人の行員にここまでの暴走を許した三菱UFJ銀行の管理体制のあり方を批判する声も相次いだ。
三菱UFJ銀行では、役員が報酬減額を決めたほか、貸金庫に監視カメラを設置するなどの再発防止策を示しているが、これだけの被害を生んでいることを踏まえれば、対応はまだまだ甘いだろう。
同様の貸金庫の窃盗事件が他の金融機関でも相次いで発覚したことを受け、金融庁は行員らが貸金庫に入る際に生体認証の仕組みを導入するなどの対策を求め、監督指針の改定を打ち出した。今後、金融機関で真に実効性のある対策が講じられるよう、金融庁はさらに厳格な目で監視していくべきだ。
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