政治•経済 国内ユニコーン、スタートアップ企業の新たな幕開けでイノベーションを起こせ
国内ユニコーン、スタートアップ企業の新たな幕開けでイノベーションを起こせ
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2025/04/19

掘り起こせ、新しい産業! 三菱商事が賭ける東京大学への期待

(写真 東京大学正門)

 日本政府は2022年に「スタートアップ育成5カ年計画」を策定し、日本でユニコーン社数百社を目指している。ユニコーン企業とは、企業価値10億ドル(約1600億円)以上の未上場企業を指している。米国や中国、インドなど諸外国に比べて日本ではユニコーン企業が育たない、数が少ないといった指摘がされてきた。しかし、現在は国内のユニコーン企業は8社となり、ユニコーン予備軍となる100億円規模の企業価値を有するスタートアップはおよそ300社もある。まさにイノベーションの胎動が出てきているのだ。大学発スタートアップ企業輩出数で国内随一の実績を持つのが東京大学だ。AI研究で著名な松尾豊教授が技術顧問を務める「PKSHA Technology」、Googleやモデルナなど海外資本に買収されイグジットした企業などテクノロジー系を中心に577社(2024年3月末)を輩出している。577社のうちIPOまで至った事例は27社。M&Aは66社と一定の成果を挙げている。東大ではさらなるスタートアップ創出を進めている。今年3月28日、東京大学・安田講堂で開かれた記者会見で、三菱商事の中西勝也社長は日本の危機をこう見通した。

 「海外の国々は研究と社会実装の両輪で新しい産業を創出し成長を続けている。ところが日本はその点で少し遅れを取っているという問題意識があります」

 三菱商事は同日、東京大学に6億円の寄付を発表したが、単に資金を拠出するだけではなく、人材リソースや総合商社としてグローバルで培った産業知見・ネットワークを提供し、東大のスタートアップ創出、技術シーズの発掘・社会実装を支援することを目的とする。三菱商事は今回の寄付を通じて、東京大学に眠る研究開発型(ディープテック)スタートアップの技術シーズの探索や事業化を一気通貫で支援するプログラム「Tech Incubation Palette」の設立を支援する。支援期間は2025〜28年度(予定)だ。三菱商事の東大支援の背景にあるのは、三菱商事にとっても将来のビジネスの種になりうる、新産業創出に向けた大学への期待感だ。東大に眠る技術を掘り起こそうというわけである。

 

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