社会•事件 インバウンド獲得目標は日本も北朝鮮も同じ。SNSに悩まされるのも
インバウンド獲得目標は日本も北朝鮮も同じ。SNSに悩まされるのも
社会•事件

2025/04/09

 日本は03年の小泉政権時代に「観光立国」を宣言、以来、歴代政権もこれを踏襲し、24年のインバウンド消費は8兆円を超えて、国内のアパレル市場並みに拡大した。少子高齢化で伸びない国内消費を支える存在になればとの施策なわけだが、細かい事情は大きく異なるが、外からの消費を呼び込みたいという事情は同じと言える。北朝鮮の話だ。

「既に日本国内でも報道されましたが、4月6日に北朝鮮は第31回となる平壌国際マラソンを開催、7日に『労働新聞』がそのことを伝えました。コロナ禍で中断していたのを再開させたもので、19年以来。同紙は中国、ルーマニア、モロッコ、エチオピアなどの国からマラソン好きが参加したと伝えています」(全国紙記者)

 同大会は81年に金日成の誕生日である4月15日(太陽節)を記念して行われていたもの。やはり外貨稼ぎの手段の1つで、今回の参加費は男女フルコースで150ドル(約2万2500円)ハーフで100ドル、10キロと5キロが約70ドルだったという。これに先立ち2月には、23年以来ロシアからの団体観光客を限定的に受け入れていた北朝鮮が、西側にも解放。今回のマラソン開催で、今後も観光解放が積極的に行われると見られている。ちなみに北朝鮮観光専門の旅行会社のサイトを覗くと、およそ20万円超で観光に訪れることができるとある。ただしジャーナリストや警察・防衛関係者はお断りだが。

 だが日本でもインバウンドの増加と共に、例えば外国人がSNSで「ばえる」写真を取るために立ち入り禁止の所に入ったり、観光資源を棄損するようなマナー違反に観光地が悩まされているのと同様、「ばえ」で頭を悩ますのもはやり同じようだ。もっとも理由は「政治的事情」で、やはり北朝鮮独自なものなのだが。

 

6月には大型リゾートもオープン

 

「西側に解禁した北朝鮮観光ですが、わずか2週間ほどで再びシャットアウトされたのです。公式な理由は明かされていませんが、観光客が北朝鮮の様子をSNSにアップしたことが原因と見られています。例えばツアーに参加したフランス人男性が、その様子をSNSにアップしたのですが、宿泊先のホテルは5つ星がついていたものの、快適さを考えれば星2つ程度と明かしています。また施設を回るとミサイルの絵が映り込んだり、政治的スローガンを掲げた文字なども入り込みます。もちろん許可された範囲内で撮影したもののはずですが、それでもSNSにアップされて好き勝手論評されるという、SNS文化では当たり前な〝口コミ力〟についてはあまり想像が及ばなかったのかもしれませんね」(同前)

 今年6月には 金正恩総書記の肝いりで、10年かけて開発された日本買いに面した大型リゾートが開業予定。おそらくは金持ち中国人とロシアのオリガルヒのような人が主要客となるのだろうが、いずれにせよ観光での外貨獲得に本腰を入れたいのは確実。そのうち日本人にも行きやすくなるかもしれない。

TIMES

社会•事件