政治•経済 従業員守る改正法案が続々閣議決定 今国会でカスハラ対策など強化へ
従業員守る改正法案が続々閣議決定 今国会でカスハラ対策など強化へ
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2025/03/15

 企業従業員の安全確保を促すため、政府は今国会で複数の労働関連法の改正を目指している。3月11日には、顧客から理不尽な要求を突きつけられるカスタマーハラスメント(カスハラ)の防止策を企業に義務づけることなどを柱とした労働施策総合推進法の改正案が閣議決定。同14日には、働く人の心理的負担を調べる「ストレスチェック」の実施や高齢者の労災対策の実施を義務づける労働安全衛生法の改正案が閣議決定された。政府は今国会で速やかに改正法を成立させ、従業員らの保護強化につなげたい考えだ。

 ■就活セクハラも対策 男女雇用機会均等法改正案

カスハラは近年、飲食店などを中心に問題になっており、東京都が条例を制定するなど注目を集めている。

政府は11日に閣議決定した労働施策総合推進法改正案で、カスハラについて、①行為者が顧客や取引先、施設利用者など②社会通念上、相当範囲を超えた言動③就業環境を侵害――要素を満たすものと定義。従業員向けの相談窓口の設置など具体策を講じるよう企業に求めた。

11日はこのほか、就職活動中の学生らへの性的嫌がらせ「就活セクハラ」についても対策を強化するため、企業に必要な措置を義務づける男女雇用機会均等法の改正案も閣議決定された。

14日に閣議決定された労働安全衛生法の改正案は、働き手を労災から守るのが最も大きな狙い。上司との関係性や仕事量、食欲や睡眠状況などについて尋ね、ストレスの度合いを数値化するストレスチェックについて、50人未満の小規模事業所も含めた全事業所に義務づける内容が盛り込まれた。

仕事上のストレスなどが原因で精神疾患を発症する労働者は増えており精神疾患で労災認定された働き手は2023年度、過去最多の883人と高水準だった。

■高齢者の労災もケア

労働安全衛生法の改正案は、増加しているシニアの働き手の労災を防ぐための措置も盛り込まれた。厚生労働省は現在、高齢者の労災防止に向けた指針を策定し、企業に働き手の健康状態の把握や職場の段差解消、スロープ設置など対策を呼びかけている。法改正案では、指針で示す労災対策を法制化するとした。企業には、高齢の働き手の身体機能の低下などに配慮した職場環境の整備を努力義務として課す。

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