2025/02/24
2024年に自殺した全国の小中高生が527人(暫定値)に上り、過去最多になった。厚生労働省が警察庁のまとめたデータを分析し、数値などを公表した。子どもの自殺者数は、新型コロナ禍で急増後、高止まりが続いており、国や自治体の対策強化が求められる。ただ、自殺原因が不詳のケースも多く、家庭や学校などで子どもの悩みを吸い上げる難しさが浮き彫りになった形ともいえ、関係者は頭を悩ませている。
小中高生の自殺者数は以前、300人台だったが、新型コロナ禍が始まった2020年に499人に急増。その後も500人前後で推移し、危機的な状況になっている。
2024年に自殺した527人の内訳は、小学生15人、中学生163人、高校生349人。男女別では、男子が239人、女子が288人だった。原因・動機については、学業不振、入試や進路に関する悩みなどが確認されているが、不詳のケースも多い。
▼国は関係省庁連絡会議で対策
コロナ禍での急増を受けた政府は2023年、関係省庁連絡会議を発足させ、子どもの自殺対策強化に向けた緊急プランをまとめた。1人1台配備されている学習用端末などを活用して自殺リスクの早期把握に取り組んだり、精神科医ら専門家で作る対応チームの設置を自治体に求めたりしている。 民間でも、NPO法人などが子どもの相談窓口となり、チャットやライン、電話で子どもの悩みに寄り添っている。
一方、大人も含めた全体の自殺者数は2024年、前年から1569人減の2万268人となり、1978年の統計開始以降、2番目に少ない水準だった。少子化が急速に進んでいるにもかかわらず、子どもの自殺が際立って歯止めがかからない現状は、極めて深刻だ。
▼未遂歴も
子どもの自殺者の中には、自殺未遂歴があるケースも多数確認されており、いかに未遂やその前段階で周囲が悩みに気付いてあげられるのか、気付いた後にどう寄り添って予防につなげられるのかが課題となっている。
子どもの相談は主に、NPO法人「チャイルドライン支援センター」(東京)が電話(0120・99・7777)やインターネットのチャットで受け付けている。このほか、電話相談は「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570・064・556)もあり、国などは窓口への相談を呼びかけている。
自ら命を絶つ自殺者は、当然にゼロである方が望ましく、「過去最多」などの報道が飛び交う現実は悲しいものだ。政府や自治体の対策強化に向けた本気度も問われている。
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