2025/02/15
急場しのぎの策とするな、教員「2種免許」制度
現在、公立小中学校の教育の方向や内容に厳しい目が向けられている。一つは、2020年度の新学習指導要領実施に伴い、小学校の授業にも導入されるようになった「アクティブ・ラーニング」について、消化しきれないという課題だ。
これは「主体的に学ぶ」が主眼の教育法の一つだが、子供たちが自らの立場や意見を表明するには、何よりも基本的な読み書き計算などの基礎学力が求められる。これが教育現場で次第に明らかになっており、その対策が急務だが教員が足らない。
さらにもう一つ。2006年の教育基本法改正で「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有する」と家庭の役割を明示した。しかし条文の新設だけで家庭の教育力が向上するわけでもなく、むしろモンスターペアレントが増加し、減少する先生はその対応に苦心している。
現実的に教員志望者は減少傾向にあり、人材確保が喫緊の課題だ。その対策に文部科学省は、小中学校などの教員免許を最短2年で取得できる短大向けの「2種免許」の教職課程を4年制大学でも特例的に開設可能にすることを決めた。
小中学校教員免許の2種と1種の違いは、1種は大学を卒業して得られる学位「学士」を基礎資格とし、2種は専門学校や短期大学を卒業して得られる学位「専門士」「短期大学士」を基礎資格とするものだ。一般的に教員免許を取得するのに大学では4年、専門学校・短期大学では2年かかる。
「2種免許」制度の狙いは、従来の制度では免許の取得が難しかった学生にも取りやすくし、多様な教育人材の確保を目指すところにある。
特例の2種免許は25年度から開設予定だが、それを得て教職に就けば、様々な難題にすぐ対応しなければならない。人数を揃えるだけの急場しのぎの制度にならないことを祈るばかりだ。
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